このブログは、旧・はてなダイアリー「檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編」(http://d.hatena.ne.jp/m-hiyama-memo/)のデータを移行・保存したものであり、今後(2019年1月以降)更新の予定はありません。

今後の更新は、新しいブログ http://m-hiyama-memo.hatenablog.com/ で行います。

2006-05-01から1ヶ月間の記事一覧

メモするときの注意

まとめをもっと頻繁にする(月に1回くらい)。 定義や重要部分は抜き書きする(自分の言葉で書く)。 出典を忘れないように。 リンクには、googleの検索でもよい(はてなのgoogle記法) 効果的な見出しを付ける。ムズ。 日記内検索にかかりやすいように(キ…

なか見検索と散財の関係

ステファネスクの"Netwrok Algebra"を注文した。これは、出版社からはもう出てなくて、ユーズドを(Amazonマーケットプレイス)thurmanbooksなる業者に注文。ロープライスといいながらも¥11,547。"Network Algebra"は考えた末だからいいのだが、ついでに衝…

Bidoit/Hennicker/Kurz-双対性

うーん、人名は片仮名で書きたいのだが、、、発音がサッパリわからん。ビドォイト/ヘンニッカー/カーツかなぁ???まーとにかく、到達可能性(reachability)と観測可能性(observability)との双対性。到達可能でないものは存在しても指示(あるいは表記…

IAM-enrichementとCat上のモナド

Idempotent Abelian MonoidをIAMと略記して、IAMの圏も同じくIAMと書く。IAMは最小元付きのjoin semi-latticeの圏と圏同値。だから、必要に応じて順序構造を入れられる。さて、圏Cに対して、自由なIAM-enriched圏を作る。それをD=IAM[C]と書くと: |D| = |C|…

ISRの圏

ベキ等半環(idempotent semiring; ISR)の圏が面白い気がしてきた。ISRは環に近いので、(非可換)環論の技法が(ある程度)使える。ブール代数(可換)とクリーニ代数(クリーネ代数)(非可換)はISRの例となる。Aが集合のとき、Powf(A*)はISRになる;A*…

Elgotオートマトン

いまさらながらにElgotオートマトンが面白いと気が付いた。余デカルト圏上で定義された反復またはトレース(フィードバック)。二圏構造も持つし、モナド、コモナドも出てくる。behaviour functorはモノイダル・スタンピング・モナドのKleisli圏に値を取る。…

圏の単純さ

アーベル圏Cの対象Uが単純(simple)⇔monoなV→Uがあれば、V≒0かV≒U。単純とは、部分対象が自明なものしかないこと。半単純な対象とは、単純対象の有限積で書けること。すべての対象が半単純なら、圏は半単純。

圏とloopingオペレータのまとめ

対角自然(dinatural)で対角性(diagonal property;ダブルダガー公式)を持つ不動点をConwayオペレータ、Conwayオペレータを持つ圏をConway圏と呼ぶ。同様に、適当な公理(Cazanescu/Stefanescu;カザネスク/ステファネスク)を満たすElgotオペレータを持…

Elgotダガー

Elgotダガー(Elgot反復オペレータ)は、Conwayダガーとは本質的に異なる。トレースで書き下してみる。θAを始対象からAへの唯一射として、∇は余デカルト積+に関する余対角だとして、f:X→A+XのElgotダガーは次のように書ける。 TrXA,X(((θA + X) + f);∇A+X) …

Kleene圏の周辺

Kleene圏が直積を持つなら、双積になるような気がするが、どうだろう? ようするに、一般のKleene圏を行列圏で表現できないか?ってこと。もし、デカルト(直積/終対象を持つ)Kleene圏が双デカルトなら、Kleeneスターを使ったトレースの定義によりトレース…

トレース付き双デカルト・モノイド圏

木下「不動点をめぐる代数構造たち」(http://unit.aist.go.jp/cvs/tr-data/PS02-005.PDF)とKahl "Refactoring Heterogeneous Relation Algebras around Ordered Categories and Converse"(http://www.cosc.brocku.ca/Faculty/Winter/JoRMiCS/Vol1/PDF/v1n…

Lawvere流セオリー

Lawvere流のセオリーの理論がよくわかってないから、変なことを書くかもしれないが、それもよしとしよう。指標ΣのLawvere代数セオリーLawvereAlgTh(Σ)とする。これは対象(の集合)がNと同型な圏で、Σの記号が射として追加されていて、最小な圏ということだ…

デカルトと双デカルトの本質byステファネスク

ステファネスクさんのflownomials解説の冒頭に曰く、「m個の入力とn個の出力を持つ機能や計算が、m×n個の1入力1出力の機能/計算達fi,jにより完全に決定される」ことが双デカルト・モノイダル圏の計算=行列計算の本質だ(というような、そんなこと)を述べ…

ElgotダガーとConwayダガー

Elgotのダガー(iterationオペレータ)は、f:A→A+B から f†:A→Bを作るらしい。明白に添字(上下はイイカゲン)を書くと: TrXA,B::(A+X → B+X)⇒(A → B) FpXA::(A+X → X)⇒(A → X) (Conway) RepX::(X → X)⇒(X → X) (Kleene) ItrA,B::(A → A+B)⇒(A → B) (E…

双積、指数、テンソル積

なんか、双積と指数とテンソル積の関係が混乱していた。アーベル圏はself-enrichされていると思いこんでいたが、勘違い。モノイド積が双積である状態で、「指数対象とev」とか「結合を与える射」とか、うまく定義できない。アーベル圏をenrichするモノイド圏…

対角性とスライディング

Elgot/Conway(エルゴット/コンウェイ)不動点オペレータの対角性(diagonal property)を絵に描くと、2回の対角射の変形が出てくる。 −+−+→ 3 ↓ ↓ 1 2−−+−→ 3 ↓ /\ ↓ ↓ 1 2これは実は、対角の余結合律になる。つまり、対角性は、対角の余結合性とトレ…

トレース、ダガー、スター

トレース付きモノイド圏(対称性は当然に仮定)がデカルトのとき、f:A×X→Xの不動点f†は次のように定義できる。 f† = TrXA,X(f;ΔX) さらに双デカルトなら、f:X→X の繰り返し(repetition)f*は: f* = TrXX,X(∇X;f;ΔX) これらから、双デカルト・モノイド圏で…

Kleene代数の行列計算とトレース

Kozenは、Kleene代数Kを係数とする正方行列の代数MatK(n, n)が再びKleene代数になることを示した。半環になることはすぐさまわかるから、問題はKleeneスターの定義となる。これが非常に憶えにくい。2×2行列のときが本質的で、あとはinductionだから、2×2で話…

ソートと演算記号の分類

Bidoit、Hennicker、Kurz等が、指標に現れるソートや演算(operation)の記号を分類している。彼らは、天下りにコンストラクター記号Consとオブザーバー(観測子)記号Obsを与える。Cons∩Obs = 空 だと思うが、明示的な記述はなんか見あたらない。とりあえず…

いろいろな構造

僕が興味を持っている圏は、かなりリッチだな。だいたい、次のような構造を持つようだ。 モノイド構造: 対象にモノイド積があり、射にも積が定義できる。 二構造: homがcatになっている、hom-cat。2セルの縦/横結合がある。ときに三構造を持つケースも。 …

グロッサランダムを再開(たぶん)

そもそもこのメモ編は、chimairaサイトのグロッサランダムの代わりとしてはじめたのだった(→その事情)。グロッサランダムは、用語に関する短いコメントを箇条書きでひたすら並べる書き方をしていた。が、そのコメントを後で読むと意味不明なことがあるので…

タングルの圏と図解法の正体

category of tanglesの例を記す。I=[0, 1]として、“正方形”I×Iのなかのn個の点を対象とする。A, B, Cなどが正方形に入った有限個の点だとして、射A→Bは、キューブ(I×I)×Iに埋め込まれた紐の、キューブ自己同型(の適当なクラス)で移りあう同値類だとする。…

Notion of Behaviour

"Notions of Behaviour and Reachable-Part and their Institutions"(http://www.cs.le.ac.uk/~akurz/Papers/beh-reach.ps)から。Cに対する(for C)notion of behaviourとは: B:|C|→|C| (対象に対して定義された写像) 射の族 η = {η_M: M→B(M) | M∈|C|} …

Notion of Process

"Categories of Processes Enriched in Final Coalgebras"(http://citeseer.ist.psu.edu/411633.html)から。C=(C, ×, I)がモノイド圏だとして、C上(over C)のnotion of processとは: 三項の関手T:C×Cop×C→C extranaturalな族 i_A : I→T(I, A, A) extranat…

notion of ナントカ

Moggiがnotion of computationって言ったのはだいぶ昔だが、抽象化したものを notion of * って呼ぶのが習慣化したのかな。続くエントリーに、notion of processとnotion of behaviourの定義を書いておく。

ネロード同値とか

今日はメモ編をやたらにイッパイ書く日だな、ウン。列言語の理論で、言語Lが正規言語であることは、Lから作ったネロード(マイヒル/ネロード)同値による商集合が有限集合になることと同値となる。このネロード同値関係は、振る舞い同値(behavioural equiva…

形式言語理論から力学へ向かう(あるいは逆の)ために

直前のエントリで書いた「空白部分(わかってないところ)の輪郭」をスケッチするために書く。すっげーラフスケッチだけど。項モナドからの構成まず、指標Σに対する圏C上の項モナドT_Σから出発。T=T_ΣのKleisli圏C_TとCirc-Kleisli圏C_+Tは作れる。が、C_T、…

ジグソーパズルを解きたい

マーク・ホプキンスの観察(KleeneQFT)を(自分が)納得できる形で書き下すことは、僕にとっては割と大きなテーマになっている。これはまー、ジグソーパズルだな。ただし、ピースも自分で探してきたり描いたりする必要がある。で、少しずつは組み上がってい…

反アクセッサと反ミューテータ

僕は激しく健忘症だ。トシのせいもあろうが、どうも、若い頃から物覚え悪く、すぐさま忘れるほうだったし。でまー、なるべく思い付きは外在化しないとね。メイヤー先生の影響で、インターフェースをアクセッサ(クエリー)とミューテータ(コマンド)にわけ…

TQFTの定式化

マーク・ホプキンス(Mark William Hopkins)は「形式言語理論と場の量子論が似ている(同じ枠組みだ)」と指摘している。僕は、このホプキンスの観察をマジメに理解したいのだな。 形式言語理論への疑問など Mark W. Hopkinsは今どこに? - 檜山正幸のキマ…