このブログは、旧・はてなダイアリー「檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編」(http://d.hatena.ne.jp/m-hiyama-memo/)のデータを移行・保存したものであり、今後(2019年1月以降)更新の予定はありません。

今後の更新は、新しいブログ http://m-hiyama-memo.hatenablog.com/ で行います。

2007-01-01から1ヶ月間の記事一覧

テンソル圏/オペラッドの資料

http://arxiv.org/abs/math.QA/9909027 Title: Planar algebras, IAuthor: Vaughan F. R. Jones 122ページ、長いテキスト。 http://arxiv.org/abs/math.CT/0401347 Title: Tensor categories (after P. Deligne)Authors: Victor Ostrik7ページだったので印刷…

モナド法則の3番目を確認する(被リンク用)

fとgの関数合成(結合)を、g・f(順序に注意)とナカグロ記号を使いましたが、このナカグロに対応する高階関数compを書いておきましょう。 function comp(g, f) { return function (x) {return g(f(x));} }さて、モナド法則の3番目は、 ext((ext(con2))・co…

データ集合のあいだの関係(被リンク用)

「圏論やモナドが、どうして文書処理やXMLと関係するのですか? - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog)」にて: T⊆Templ(A)⊆Nest(A) A⊆B ならば、Templ(A)⊆Templ(B)、Nest(A)⊆Nest(B) 0が空集合なら、Templ(0)=T、Nest(0)=T Templ(T)=TT、Nest(T)=NT …

キリロフとカジュダン

アレクサンドル・キリロフ(Alexandre Kirillov; http://www.math.upenn.edu/~kirillov/、http://en.wikipedia.org/wiki/Alexandre_Kirillov)は、カジュダンの先生だったのか。その息子(http://en.wikipedia.org/wiki/Alexander_Kirillov_Jr)も同じ名前ら…

ウゲッ、やっぱConway圏かぁ?!

ベントンとハイランドのトレース付きプレモノイド(premonoidal, ときにpromonoidal)圏の論文で、コンウェイ(不動点)作用素(Conway operator)が出てくる。それと、積スター公式、和スター公式というConway公式群(等式群;identities)を満たすConway半…

ベキ等半環の利用例

ローランド・バックハウス(ロランかもしれない;Roland Backhouse)が、加法的ベキ等半環について簡単なメモ(たぶん教材)を書いている。そのなかで例にしている半環は: 言語の集合(例:正規集合の半環) プログラムの二項関係モデル ブール代数と可達性…

木下のμ圏

何度か引用している"不動点をめぐる代数構造たち" by 木下佳樹(http://unit.aist.go.jp/cvs/tr-data/PS02-005.PDF)のP.2に次の定義がある。μ圏とは,局所順序圏C,C の対象の二つ組(a, b)に対して hom集合C(a, b) の可算列の上限演算子∨a,b: C(a, b)ω → C(…

セリンガーのND補題

セリンガー(Peter Selinger)が"Categorical Structure of Asynchrony"(→http://www.mathstat.dal.ca/~selinger/papers/catasynch.pdf)で示しているのだが、面白い補題がある。(C, ×, Tr, Δ)を対角付きトレース付き(対称モノイド)圏だとして、そのベキ…

いまさらながら

言ってみるが、人にわかるように書いてみると、自分もわかる!

しつこくKozen圏

また、ふとコゥゼン(Kozen)圏について考えた。最近、定義はほぼ安定していて: トレース付き・ベキ等・双デカルト 圏 である。デカルト性は、対称モノイド構造×, 1と対角(余加法)Δ、放電(discharger;余単位)!で決まる。これは、すべての対象Aに可換余…

双ラベル付き関係(bilabelled relations)の圏

ラベル付き遷移系Tは、T⊆X×A×X だが、T⊆X×A×Y として、T:X→Yの射と考えて圏を作れる。この圏は、集合と関係の圏の拡張になる。(Aを単元に限定すると関係圏。)S∨T = S∪T、0は空集合として、ホムセットはジョイン半束=ベキ等可換モノイドにできるので、orde…

言語関係は言語族になる。

Σ、Γはマルチアルファベットだとして、Σ×Γは、列の連接で定義される積だとする。空列を1とすると、1×Σ = Σ×1 = Σ。Σ#を全リボン集合だとする。定義から、(Σ×Γ)# = Σ#×Γ#、ただし、右側の×は集合の直積。L(Σ) = Pow(Σ#)とすると、L(Σ)×L(Γ) ⊆ L(Σ×Γ) とみなす…

遷移翻訳系の圏構造を考える

発見的な議論をしてみる。Tが遷移翻訳系のとき、T⊆X×Σ#×Γ#×X としていいだろう。ここで: Xは状態空間 Σ=(Σ1, ..., Σn)はマルチアルファベットで、Σ# = Σ1*× ... ×Σn*はΣ上のリボンの全体(全リボン集合)。 Σ#×Γ#をAと置いてみると、T⊆X×A×Xなので、通常の…

二重圏から2-圏を作る手順

Mを射圏、Oを対象圏とする二重圏を考える。D0, D1:M→Oが境界関手(dom, codのこと)、I:O→Mが持ち上げ関手(idのこと)だとする。M[D0,O,D1]M = M[O]Mは、圏のファイバー積(バンドル積)を表す便宜的な記号。*:M[O]M→Mが二重圏のスター結合(スター積、セ…

二重圏

次が構成しやすい例だろう: 境界付きグラフの二重圏、セルは写像でも関係でもいい。 両側半加群の圏、基底変換、indexed categoryなどの例にもなる。 これから調べる例: 古典テンソル計算の圏 2つの積、2つのトレースが入る。セルとしては変形(書き換え)…

ホーア式

「釣りはフナに始まり、フナに終わる」 「料理はオムレツに始まり、オムレツに終わる」 じゃ、 「形式手法はホーア式に始まり、ホーア式に終わる」 ※ しりとり - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog)にインスパイアされた。

半加群の二重圏

A, Bが半環、Mが(A, B)-両側半加群であるとき、M:A→B と書く。M:A→B, N:B→Cに対して、Bに関するテンソル積をM※BNとすると、これは(A, C)-両側半加群になる。このテンソル積を結合として、半環上の両側半加群の圏ができる。半環Aの恒等射は、A:A→A とA自身を(…

ドメイン作用素付きブール/クリーネ加群(BKMD)

A, Bがブール代数、Mが(A, B)両側半加群(加法的にベキ等;順序付き)、δ:M→A、ρ:M→B があって次を満たすとき、(A, B, M, δ, ρ)をドメイン作用素付きブール/クリーネ加群(BKMD; Boole/Kleene Module with Domain)と呼ぶ。 x≦δ(x)・x x≦x・ρ(x) δ(p・x)≦p …

ラフ・ロードマップ -- 拡張版マイヒル/ネロード定理

遷移変換系を調べる手順(予定)をざっと書いておく。まず、何を目標にするかというと、遷移変換系に関するマイヒル/ネロード定理。 システムの圏(高次圏)Sysを定義する。 代数的な圏(高次圏)Algを定義する。 振る舞い関手B:Sys→Algを構成する。 実現関…

Boolean algebras with operators

http://math.chapman.edu/cgi-bin/structures.pl?Boolean_algebras_with_operators より:Abbreviation: BAODefinition: A Boolean algebra with operators is a structure A = (A,∨,0, ∧,1,¬,fi (i ∈ I)) such that (A,∨,0,∧,1,¬) is a Boolean algebra, fi…

有限無限の列言語/リボン言語

Σが単なる集合として、Σ#は次の定義にしよう。 Σ# = Σ*∪Σ∞ Σ∞は長さが無限の列の集合で、Σ∞=Map(N, Σ)。A⊆Σ#とB⊆Γ#に対して、A;Bを定義できる。A, Bを有限部分と無限部分に分けてA=(Af|A∞)、B=(Bf|B∞)とすると、(Af|A∞);(Bf|B∞) = (Af;Bf|A∞∪Af;B∞)となる。…

遷移変換系の具象的圏

具体的に遷移変換系を扱うために、記号法/用語法を固定したい。TDを、遷移変換系の圏に対する固有名詞として使う。Σ、Γなどはマルチアルファベット(マルチラベル)で、Σ=(Σ1, ..., Σn)など。書くΣiはアトミック・ラベル(基本記号)の集合。Σの列としての…

トラス(truss)圏構成

Cが小さい圏のとき、そのトラス圏Truss(C)を次のように定義できる。D = Truss(C)とする。trussは藁束<わらたば>の意味で解釈。 Dの対象は、|C|の部分集合である。|D| = Pow(|C|) A, B⊆|C|として、Cの射の集合M⊆Cが、「f∈M⇒dom(f)∈A, cod(f)∈B」のとき、Mは…

圏の退化、脱圏論化

高次圏の次元が見えなくなったり、圏の構造の多様性が見えなくなったりすることがよくある。これは退化現象とでも呼ぶべきものだが、どんなものがあるだろう。 厳密化: 同型を同一にする(定義を強くする)と、退化が起きる。 骨格化: 骨格部分圏を取ると…

なんか、わかったかも

あー、そうか、そうか。そういうことか。とか、感想だけを書いておくと忘れてしまうのだが、後で説明も補足することとして(大丈夫かぁ?)、とりあえずの感触と気分を。二重圏を使うようになってだいぶ事情が見えてきた。とりあえず、遷移翻訳系(トランス…

壁の圏の構造

全然説明してないが、システムの部屋モデルを考えている。部屋というのが高次圏のセル(高次射)であって、境界セルとして部屋の壁がある。圏の次元は少なくとも3、もっと高いかもしれない。結合以外にモノイド積が入っているから演算の数はやたらに多い。部…

ISBN記法には注意

はてなのISBN記法は便利だが、ISBN:***:title とか書くと、タイトルに関するテキスト情報がなくなる。検索にかからなくて不便! 『タイトルをテキストで書く』(ISBN:***) のように書くのが良い。

余りにも変な用語は変えよう:「生成」

圏Cの「生成系」とは、G⊆|C|であって、 Gは(小さい)集合である。 f, g:a→b で、f≠g ならば、x∈Gとk:x→aが存在して k;f ≠ k;g この状況で、「GはCを生成する」とか「GはCの生成系」とか言うのは言語道断。「GはCを識別(distinguish)する」とか「GはCの識…

分断圏(segmented category)

どんな射fでもdom(f) = cod(f)である圏を分断圏(segmented category)と呼ぼう。(分断された圏、被分断圏が正確な日本語だと思うが。)対称群を集めた圏Symmとかアミダ図の圏Amidaとかがその例。これらの例にはモノイド積もある。通常は、対称モノイド分断…

カーラー&リュウバシェンコの本

誠に申し訳ございませんが、大変残念なご報告があります。お客様のご注文内容のうち、以下の商品については入手できないことが判明いたしました。 なんだよもー。カーラー&リュウバシェンコの本は入手できない。それで、Kinokuniya BookWeb(http://bookweb…