このブログは、旧・はてなダイアリー「檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編」(http://d.hatena.ne.jp/m-hiyama-memo/)のデータを移行・保存したものであり、今後(2019年1月以降)更新の予定はありません。

今後の更新は、新しいブログ http://m-hiyama-memo.hatenablog.com/ で行います。

セミナー

ベクトルと行列の解釈

ベクトル=配位空間上の値分布=状態=状態空間の点 行列=ベクトルの変換=作用素=状態遷移=時間推進=力学系の生成子 行列の計算=(離散)作用素代数に慣れること。

コンウェイとエルゴットの双対性は絵が一番

図で、f†は、fに対するコンウェイ(Conway)の不動点演算子。トレースを使って書くと、 f† = Tr(f;Δ) となる。f#はエルゴットの繰り返し演算子。(右にある Tr(∇;f;Δ) は今回関係ない。)f# の表記として、 Tr([ι2A,X, f]) というのがある。ιは標準入射で、[…

ツリー、マトリックス、カリー化

ツリーとマトリックスの関係(http://d.hatena.ne.jp/m-hiyama/20121219/1355882745 )て、マップ型(または配列型)のデータを関数とみなしてのカリー化の等式(同型の式) [I, [J, V]] = [I×J, V] = [J×I, V] = [J, [I, V]] だ。

フロイド/ウォーシャル法と豊穣圏論

スタンフォードのヴァーン・プラット(Vaughan Pratt)が1989年に書いた論文に ENRICHED CATEGORIES AND THE FLOYD-WARSHALL CONNECTION というのがある。実質4ページ(1行はみ出して5ページ)だが、含蓄に富み面白い。「離散物理としてのグラフ理論 - 檜山…

双マグマ

二項マグマを単にマグマ、余二項余マグマを単に余マグマとする。マグマと余マグマの対があって、余演算がマグマ射、演算が余マグマ射となっているとき、双マグマと呼ぶ。ただし、マグマ (A, m) に対して、A×Aをマグマにする方法が必要。このとき対称σが必要…

半環係数行列とその応用

グラフの頂点数と同じサイズの正方行列を計算する。頂点付値、辺付値がある。 {0, 1}半環 可達性 min-plus代数 コストの最小化(例:距離、運送費用) max-plus代数 ゲインの最大化(例:金貨拾い問題) max-times代数 乗法係数の最大化 (例:氷運搬問題) …

フロイド/ウォーシャル法と行列計算

もともとの(かなり狭義の)フロイド/ウォーシャル法では、無向グラフ上の最短距離行列や最短経路を求める。有向グラフにして、距離を非負値コストにしてもたいして事情はかわらない。[0, ∞] に min-plusをいれた加法的ベキ等半環を係数域とする行列計算に…

フロイド/ウォーシャル法と行列計算

[追記] http://d.hatena.ne.jp/m-hiyama-memo/20110713/1310515189 とだぶっていた。[/追記]もともとの(かなり狭義の)フロイド/ウォーシャル法では、無向グラフ上の最短距離行列や最短経路を求める。有向グラフにして、距離を非負値コストにしてもたいし…

L加群豊饒化と行列計算による説明

文字「L」自体には特に意味が無い。プレースホルダーつうか変数つうか。適当な有限個の代数(広い意味の「代数」!)の集合上を走る変数がL。代数系の集合は {I, F1, F2, N, Z} あたりか。 I または I -- 自明なモノイド F1 または F1 -- 自明な零付きモノイ…

なぜにアミダはそれほどに重要か

僕がプログラム意味論とTQFTが関係すると思い出したのは、マーク・ホプキンスの観測と示唆がキッカケだ。マークの観測は完全に正しかった。ステファネスクがやっていたことはそれを裏付けるし、最近のシャイ・ハランのF1の研究(Non-Additive geometry) は…

記号の乱用の仕方

乱用 or 濫用 : http://en.wikipedia.org/wiki/Abuse_of_notation f;g = fg idA = A = 1 M = (M, ・, 1) , N = (N, ・, 1) 無名(ラムダ)変数、ブランク記号 (-*-), -2 Haskell風セクション記法

簡単だけど面白い例、意外な例

左右の自明モノイドと変数定数双対性(左右対称、時間非対称) モノイドと加群 コモノイドと余加群 状態と観測とCommand-Query分離 アミダ、ブレイド、まんじ、スワップ 多重加群と多重余加群(例:回転と平行移動の働く平面) 観測セット(座標系)と観測の…

双対に関する表

左←→右 は、同じ圏のなかでの双対性、ただし、右は非決定性(ND)な圏なので、決定性の圏を非決定性の圏に埋め込んで双対を考える。上←→下 は、直積・直和の双対性から導かれる対応。異なるモノイド圏のあいだの対応関係(関手ではない)。 \ 自明な構造 非…

圏論のお勉強なら、Catyスクリプトでやってミソ

ステファネスクに従って、用語法をデカルト分配圏からデカルト半環圏(cartesian semiringal category)に変える。記号の説明: θ -- 空集合を域とする唯一の射 ι -- 標準入射 ∇ -- 直和のフォールド=余対角 λ -- 左unitor自然同型 ρ -- 右unitor自然同型 α…

コパスタ余会ネタ 2

注意:distributorは用語的に問題があって、distributivityとか言うほうが望ましいだろう。が、-er, -or って語尾はコンピュータ/ソフトウェア屋さんは好きだから、distributor使う。まず普通の足し算に関して: associator自然同型 (A+B)+C ⇒ A+(B+C) 左un…

コパスタ余会ネタ

モニャドセミナー4 資料 抜粋 + 追加 - 檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編も参照。 足し算ぽい:ブーリアンのOR演算 -- 足し算ぽいね、うんうん 足し算ぽい:集合の合併 -- 以下同様 足し算ぽい:max, min 足し算ぽい:特に平坦束、この圏の線形写像はなにか…

関数型としての配列とレコード、それに関連すること

モノ(値)かコト(事態、動作)か モノとコトの相互変換 soft-nothing と hard-nothing ⊥の追加、厳密射、リフト 結局は、バンドルと層を使うことになるな。 集合圏の始対象/終対象の非対称性 関数と関数型(べき、指数) 特異値と非特異台 外延的記法によ…

企画:圏論とソフトウェア実務

次のような項目: 名前とラムダ束縛:対角Δ、終射!が名前によって実現される。 関数とメソッドの相互トランスレーション 関数、クラスメソッド、インスタンスメソッドの定式化 継承、委譲、DI などが、射影、indexed category、スタンピング関手で定式化でき…

偏見、誤解、曲解など

「Basic, Basic, Basic! なこと」の続きみたいな。次のような傾向がある。困ったことだとも言えるが、だいたいは致し方ないこと。 プログラミング言語を通してしか概念や現象を見られない。 ハードウェアとしてのコンピュータや、大粒度コンポネントからなる…

Basic, Basic, Basic! なこと

人生50年以上やって、やっと納得することもある。いやっ、これは若者に納得してもらわないと困ることなんだが、 学校の先生が言うことはけっこう正しい。 曰く: 基本が大事だ。 一見つまらなそうなことでも、おろそかにしないでやれ。 セミナーの経験から、…

作用付き両クライスリ圏の行列計算

改行を「/」で表して行列を書くことにする。W(f) = [1, 0 / f, f+1] がラッピング対応になる。反図式順クライスリ結合を g%f とすると、g%f = g + gf + f となる。gf はgとfの反図式順結合。次が成立する。 W(g%f) = W(g)・W(f) 普通に計算すれば出る。

クライスリ圏ともとの圏

MをC上のモナドとして、K = Kl(C, M)をクライスリ圏とする。対応(-)--:C→K と (-)∨:K→C を次のように定義する。 X-- = X (f:X→Y)-- = f;εY:X→M(Y) (X→Y in K) X∨ = M(X) (k:X→M(Y))∨ = M(k);μY:M(X)→M(Y) (-)--と(-)∨が実際に関手であることを計算してみる。…

モニャド3 ネタ出し

分類とかイイカゲン、ともかく書き出して、後で整理すべー。雑多 集合の直積、直和、べき(指数) 特に、指数記号と指数法則; これはカリー化/反カリー化を含む 付点集合の圏 と 二分割構造付き集合の圏 射より、関手や自然変換のほうが具体的 関手も射で…

関手の例

圏M 対象 = {u, v, w, x, y z} ホムセット M(u, v) ≒ Z、他も同じ 結合 掛け算 単位 整数1 圏L 対象 = {u, v, w, x, y z} ホムセット M(u, v) ≒ v = (uの整係数一次式)、他も同じ 結合 代入 単位 v = v など 関手 L→M ;1次の項の係数、 関手 M→Z ;対象を1…

こたつミカン・モナド

IOと似てる気がするが、、、こたつの上のカゴにミカンが入っている。ミカンは自分の小皿に取ってから食べるとする。 eat(n) -- 小皿からn個食べる take(n) -- カゴから小皿にn個取る back(n) -- 要らないのでカゴにn個戻す put(n) -- カゴにミカンをn個供給

関手、自然変換の例

×は出してもしょうがない例、△は味付けによっては出せるかも。 (コ)ホモロジー、ホモトピー × TQFT △ しりとり圏の長さは関手 構文(図式、ラベル付きグラフ)に意味を与える行為はすべて関手 正規表現からオートマトンへの実現関手 シングルトン圏1、2点圏2…

絵算のプロモーション

知らなかったが: http://hibituredure.blogspot.com/2009/03/3.html 結局、絵算というのは何がエキサイティングなんでしょう? これには答えたいところだ。いつの日か。

N上の掛け算による遷移の圏

[追記]eqObjが定義されていると仮定できるなら、SomeCat.composable(f, g)(fとgのこの順での結合可能性)は次のように書けますね。 return SomeCat.eqObj(SomeCat.cod(f), SomeCat.dom(g));今度からこう書こう。以前のは直さないけど。[/追記] /* MTNCat.js…

N上の離散圏

[追記]eqObjが定義されていると仮定できるなら、SomeCat.composable(f, g)(fとgのこの順での結合可能性)は次のように書けますね。 return SomeCat.eqObj(SomeCat.cod(f), SomeCat.dom(g));今度からこう書こう。以前のは直さないけど。[/追記] /* DiscCat.j…

モニャドセミナー1 から

はじまりはいつもこんな感じ。 ボックス&ワイヤー図、オダンゴ図、ストリング図は、本質的には同じ図式法。ワイヤリングの絵だよ。 多入力多出力(n-in m-out)を1入力1出力だと思うにはタプルを考えるといい。絵で描くなら、何本かのワイヤーをリボンケー…