このブログは、旧・はてなダイアリー「檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編」(http://d.hatena.ne.jp/m-hiyama-memo/)のデータを移行・保存したものであり、今後(2019年1月以降)更新の予定はありません。

今後の更新は、新しいブログ http://m-hiyama-memo.hatenablog.com/ で行います。

2015-10-01から1ヶ月間の記事一覧

対角と余対角の解釈

プログラムの実行であるラン T→S が、ラベル付き境界付きグラフのあいだの準同型だとする。 Tは時刻を頂点として、アトミックな時間進展(evolution, progression)を辺とするグラフ Sは状態点を頂点として、アトミックな状態遷移(遷移ステップ)を辺とする…

結果と作用

出口ゲート(exit gate)と出力ポート/チャネル(output port/channel)を区別して、 出口ゲートのどの点から出たかを結果(result)と呼ぶ。結果は空間的=非時間的な概念で値=バルクデータとして定まる。 出力ポートからのイベント列の全履歴を作用(effe…

構文領域と意味領域

入り口・出口の境界を持つコボルディズム的グラフの圏がほぼTQFTの域となる圏に対応するだろう。で、グラフ上のラベリングが場に対応しそう。ラベル無し(unlabelled)は自明なラベリングのこと。この圏を仮にLaGrand(labelled graphi with end-points)と…

相互作用の言葉

チャネル(チャンネル) ポート {メッセージ,イベント}キュー メールボックス 共有メモリ スロット やり取りされるデータは、イベント、メッセージ、シグナルなど。

「実行」概念、ランとパスを区別する

ラベル付き遷移系のラベルをコマンド/命令/アクションなどと解釈する。ラベル集合をLとして、実行系はLを辺ラベルとするグラフで表現される。一方で、プログラムコード(構文的存在物)もLを辺ラベルとするグラフで表現される。 実行系のグラフ プログラム…

システムの階層性は、半行列計算で説明できる

と、そう言えるのではないだろうか。

射の足し算

「射が足し算できる」てのはけっこう難しい。可換モノイドの圏をAbMonとして、AbMon豊饒圏とするのが早いが、そのためにはAbMonにテンソル積が必要だ。ゼロ対象と双積を持てば足し算が定義できるが、逆に、足し算に何を足したら双積を作れるかがよく分からな…

ネロード正規化関手、振る舞い観測関手、実現関手

なんらかの意味でオートマトンの圏があるとき、次の操作がある。 オートマトンの最小化、最適化、正規化などと呼ばれる操作 「観測可能な振る舞い」という概念があり、オートマトンにその観測可能な振る舞いを対応させる操作 指定された振る舞いを実際に行う…

入り口と出口の言葉

色々あるなーー。 制御入り口 制御出口 初期状態 initial state 終状態 {final,termi{nal,nating}} state 始状態 start(ing) state end(ing) state 入り口ゲート entry gate 出口ゲート {exit,leave(ing)} gate 進入境界 incoming boundary 退出境界 outgoin…

遷移の無音(silent)と有音(audible)、イベント

遷移インスタンスは次のように書くことにする。 s|-(x, y)→s' a, bを非ブランク記号、ブランク記号を_とすると、次の分類がある。 s|-(a, b)→s' s|-(_, b)→s' s|-(a, _)→s' s|-(_, _)→s' ブランクを省略すると、 s|-(a, b)→s' s|-(, b)→s' s|-(a,)→s' s|-(,)…

コボルディズム的インスティチューション的意味論の論点

ラベル概念がクセモノ。ラベルは遷移グラフの辺に付くナニカだが、 入力となる記号、データ、イベント、メッセージ 出力となる記号、データ、イベント、メッセージ 命令、アクション、コマンドの名前 その他、コンストラクタやオブザーバーの名前 おおざっぱ…

エルブランの定理とマイヒル/ネロードの定理

マイヒル/ネロードの定理はメイヤーオートマトンに対するものとする。 エルブランの定理 マイヒル/ネロードの定理 定数記号 コンストラクタ記号 関数記号 コマンド・メソッド記号 述語記号 クエリー・メソッド記号 基礎項 コマンド列=状態項≒プログラムコ…

ベッチ・オートマトン

2-豊饒化(2-enrichments)とベッチ・オートマトン - 檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編に2-豊穣化が出てる。http://arxiv.org/abs/cs/0602077 に基づく議論。だが、これは大げさ。次で十分だろう。Mを順序モノイドとする。典型的には Lang(Σ) = Pow(Σ*) に連…

ワージントンの言語の定義と解釈

Definition 6.3.Let A = (M, A, s, ・, Ω) be a left K-linear automaton. The language accepted by A is the function ρA : A → K such that ρA(a) = Ω(a・s). オートマトンの受理言語(accepted language)を集合ではなくて線形写像(射)として捉える。 …

ベッチ(betti)オートマトン

↓とか見ると、ベッチが何言ってるか分かる。 Title: Tree Automata and Enriched Category Theory Authors: Renato Betti, Stefano Kasangian URL: http://rendiconti.dmi.units.it/volumi/17/07.pdf Pages: 8p

ワージントン・オートマトン

あれれれっ!? James Worthingtonのオートマトンに言及してなかった。例えば、 Title: A Bialgebraic Approach to Automata and Formal Language Theory Author: James Worthington URL: http://www.math.cornell.edu/~worthing/bialgebra.pdf Kを基礎半環(…

オートマトンの大事な概念と公式

s-(x, y)→t は遷移(のインスタンス)と言う。s∈S, t∈T でSとTが一致しなくてもよい。 遷移(のインスタンス)の集まりを遷移セット、遷移ルール、遷移関係などと言う。 s-(_, _)→t を無音遷移という。_は無音記号。 すべての遷移が無音である遷移セットを無…

両側オートマトンの課題

参考文献: Title: A Relational Model of Non-Deterministic Dataflow Authors: Thomas T. Hildebrandt, Prakash Panangaden, Glynn Winskel URL: https://www.cl.cam.ac.uk/~gw104/journalbib.pdf Pages: 36p ↑ヒルデブラント、パナンガデン、ウィンスケル…

時間と空間:積と対角、余対角

ゲート=縦1セル=2セルの横結合の対象にも、アルファベット=横1セル=2セルの縦結合の対象にも、モノイド積としての直和と直積の両方がある。これらの各種モノイド積に対して、対角、余対角、始対象、終対象、トレース、対合を探すことが重要。直和(足し…

時間と空間

時間を扱いたい(らしいね>自分) - 檜山正幸のキマイラ飼育記 に関連して: 時間を空間に変換するのがバッファリングやアキュミュレーション(累積記憶) 空間を時間に変換するのがストリーミングやトラバースやイテレーション プログラムを時間方向に結合…

ε遷移がロクデモナイ概念だった件

オートマトン理論に出てくるε遷移。あれは割とダメだった。形式言語理論の文脈では便利だし十分だが、プログラム意味論としてはダメダメ。次のような概念が混同されてゴッチャになった結果がε遷移。 ブランク記号=タイムフィラー、セリンガーの言う無音{記…

選択的実行の足し算の構成

×が双積の場合、 f + g := Δ;(f×g);∇ だが、双積とは別な並列同時実行 fg があるとき、 f + g := Δ;(fg);∇∃ だと思う。ここで、 Δ はの対角 ∇∃ の余対角のうちのどれかの終了を待つもの。 ∇∀ はすべてを待つもの。

有向グラフと自然数正方行列

基本概念は、 二重圏の簡単な例:非負行列の順序構造 非負行列の順序構造を定義する 形式言語理論のための代数 半環係数の行列 リダクトによる作用 有限有向グラフの頂点に自然数で番号を振ると、隣接行列:グラフ→自然数係数正方行列 という対応ができる。有…

オートマトンと遷移グラフを整理する

遷移グラフは、局所一意な辺ラベル付き有向グラフ。辺ラベルは、重さ、色、属性、名前、電流、道のり、コストなど、なんでもよい。有向グラフの射は、決定性のグラフ射と非決定性のグラフ射の両方を導入して、オートマトンでも同じく決定性の射、非決定性の…

両オートマトン

未整理にゴチャゴチャと書く:双オートマトン(biautomaton)という言葉は既に使われているし、その定義はまっとうなものだ。モノイドが両側から作用しているいる集合のこと。双加群=両側加群と同じ意味での「双」。双オートマトンは、集合圏の双加群として…

コンパイルと模倣

決定性コンパイルのほうが分かりやすいな。 やっぱりダメみたい。QXが無限キュー(FIFO)のとき、QX*QXはQXと同値(双模倣)だが、|QX*QX|→|QX|は簡単だが、逆方向は決定性だと不自然になる。非決定性を許せば、|QX*QX|→|QX|の逆対応(転置)を取ればいいだ…

IOオートマトンの3次元圏

セル それは何 結合 記号 0-セル 基点 なし なし 横1-セル アルファベット 集合の直和 + 縦1-セル 集合 集合の直積 × 2セル横 オートマトン 順次結合 ; 2セル縦 オートマトン IO結合 * 3セル前後 コンパイル 連続コンパイル & 3セルに関しては、横結合;、縦…

コボルディズム的プログラム意味論

グラフのコボルディズムに期待すること - 檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編 の繰り返しになるが、特に強調したい所: 並列実行と同期通信を表現できる(IO結合)。 時分割・直列化実行を定式化できる。 プログラムの実行時間とメモリ使用量を定式化できる。 …

弱模倣=非決定性コンパイル

無音{記号,遷移,アクション}またはブランク{記号,遷移,アクション}をアンダースコアで表す。入力記号Xと出力記号Yに対して、X_ = X + {_}、Y_ = Y + {_} とする。入出力記号は、X_×Y_ = X×Y + X×{_} + {_}×Y + {_}×{_} とする。アルファベットΣを、Σ=X_×Y_ …

IMEバグ対処済みemacs

機能的にはデグレードしている。 モードラインにIME状態が表示されない。 IMEのon/offでカーソルの色が変わらない。 CTRL+*, ESC でIMEが自動的にOFFとなったが、それもされてない。これは厳しい。 使っていたのは、 変数 w32-ime-mode-line-state-indicator…