オートマトンの大事な概念と公式
- s-(x, y)→t は遷移(のインスタンス)と言う。s∈S, t∈T でSとTが一致しなくてもよい。
- 遷移(のインスタンス)の集まりを遷移セット、遷移ルール、遷移関係などと言う。
- s-(_, _)→t を無音遷移という。_は無音記号。
- すべての遷移が無音である遷移セットを無音遷移セットという。
- X={_}、Y={_} なら、X >> Y 型の全ての遷移セットは無音になる。
- 遷移セットを射とする圏があり、直和をモノイド積としてトレース付き圏になる。
- 写像 f:A→B は無音遷移セットとして実現できる。
- 関係 R:A→B も無音遷移セットとして実現できる。
- i:A→S, j:B→S, F:S→*S が決めるオートマトンをAut(F, i, j)とすると、F(F, i, j) = i;[TrS(Δ;F;∇)];jt となる。jtは関係としてのjの転置である。
- 遷移セット(遷移ルール)の圏は、その圏から作ったオートマトンの圏に埋め込める。その意味で、オートマトンの圏はもとの遷移セットの圏の拡張になる。
- 遷移に入出力があれば(無音でなければ)、遷移セットは2セルであり、オートマトンも2セルとなる。
オートマトンよりも前に1ステップの遷移からなる圏があって、そこでトレースを使ってオートマトンを作れるところがミソ。C|→Aut(C) という構成がある。そういえば、昔Circ構成にハマっていたことがある。