このブログは、旧・はてなダイアリー「檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編」(http://d.hatena.ne.jp/m-hiyama-memo/)のデータを移行・保存したものであり、今後(2019年1月以降)更新の予定はありません。

今後の更新は、新しいブログ http://m-hiyama-memo.hatenablog.com/ で行います。

2007-02-01から1ヶ月間の記事一覧

テンソル積

モノイド圏のモノイド積を「テンソル積」と呼ぶ人は随分多いんだなぁ。対称でないときでさえ「テンソル積」と言ったりしているし。僕は、2-圏/双圏の横結合をスター積と呼ぶことがある。が、テンソル積とは言わない。別にこれといって主義はないが、普通の…

Jacob Lurie 続報

ヤコブ・ルーリエ(Jacob Lurie)はやっぱり普通じゃない。選ばれた特別な人間なんですね。 http://www.ams.org/notices/199607/comm-conway.pdf" 1996年に18歳だから、1978年くらいの生まれ。今は30少し前か。論理、数論、代数幾何、代数トポロジー、数理物…

遷移系と模倣の定義

Σをアルファベット集合として、Relを関係の圏とする。Σを約懸垂してモノイド=単対象圏Σ*を作る。T:Σ*→Rel という関手が遷移系となる。単一の対象のTによる像が状態空間となる。a∈Σに対して、T(a) = a→と略記すると、関係R⊆|S|×|T|(|S|, |T|は状態空間)が…

2-豊饒化(2-enrichments)とベッチ・オートマトン

Vが対称モノイド圏であるとき、V-豊饒圏が定義できる。モノイド圏は、2-圏の特別な場合で、単一対象を新たに加えて、対象→射、射→2-セルと次元を格上げするとモノイド圏→2-圏となる。これは、約懸垂構成といえる。モノイド圏が2-圏であることに注目して、2-…

Obj(-)の右随伴関手

Obj(-):Cat→Setを、(小さい)圏の対象集合を取り出す一種の忘却関手とする。バエズに従えば、これは構造を忘れる忘却関手ではなくて、構成素(スタッフ)の一部を捨て去るタイプの忘却関手。Obj(-)=|-|の随伴は存在してK(-)と書く。Kは、集合Xに、Xを対象集…

小ネタ達

"Simulations as Homotopies"とか"Bisimulation of enrichments"(arXiv:cs.LO/0602077 v1)とかを読んでみようとしたが、よくわからんわ。でも、いくつか小ネタを、個別のエントリーにする。

Simulations as Homotopies

どうも、双模倣というのはある種のホモトピー同値(ないしはコボルディズム/コボルダント)のような気がしてきた。 そんなこと考えている人は他にもいます! http://www.math.uwo.ca/~kworytki/getco2.pdf Simulations as Homotopies Kathryn Hess, Paul-Eu…

高次遷移系とコボルディズム/ホモトピー

どうも、双模倣というのはある種のホモトピー同値(ないしはコボルディズム/コボルダント)のような気がしてきた。AとBが(ラベル付き)遷移系だとして、|A|、|B|を状態空間とする。関係R⊆|A|×|B|があると、Rの関係柱A∪RBを、写像柱と同じように構成できる…

時間に関する復習

信号構造と運動シート “時間の空間”の圏 時間と走行 状態遷移とは、時間たしあげと空間たしあげ 因果性、自発性、法則性

ロス・ダンカンのthesis

アブラムスキー(Samson Abramsky)、ボブ・クック(Bob Coecke )などのグループのロス・ダンカンのthesis: "Types for Quantum Computing" by Ross Duncan→http://web.comlab.ox.ac.uk/oucl/work/ross.duncan/thesis.pdf 175ページ 同じ内容(概略)のス…

モノイド:モノイド作用 = 代数:加群

K-ベクトル空間の圏におけるモノイドはK-代数(多元環)。モノイド作用A×X→X、つまり、AをX自己変換(Endo(X))として表現する方法は、代数Aの加群となる。集合圏では、普通のモノイドとモノイドが作用する集合。C上のモナドFがあるとき、別なC自己関手Gに対…

結合性自然同型

結合性自然同型(the associativity natural equivalence / natural isomorphism)は、(A×B)×C → A×(B×C) じゃなくて、A×(B×C) → (A×B)×C でした。勘違いしていた。(A×B)×Cを正規形だと考えると、非正規形の正規化がαA,B,C:A×(B×C) → (A×B)×C って考えればい…

信号構造と運動シート

これも、昨日の晩、布団のなかで思いついた。まず、アルファベット(アトミックアクションのラベル集合)Aを考えて、A*は、時間に沿って発生(送信や受信)される信号列(時系列)だとする。各信号は時区間のどこかで発生し、0, 1, 2のタイムチックは時点と…

断面と懸垂

うーん、手首の状態が酷い。キーボードも辛いが、手書きが壊滅的だし。ハァー。 それはそうと;昨日の晩、布団のなかで思いついた。まず、圏のホムセットの絵を描く。射を矢印(線)で描くと、なんか筋繊維がむき出しのカエルの足みたいになる。これをまんな…

21世紀のスーパースター(かも知れない)Jacob Lurie

グレアム・シーガル(Graeme Segal)の楕円コホモロジー(Elliptic Cohomology)ってなんじゃい? と調べていたら、Jacob Lurie(とりあえず「ヤコブ・ルーリエ」と表記)なる人物を知った。↓ http://www.math.harvard.edu/~lurie/ 学位取り立てくらいの若者…

楕円コホモロジー(Elliptic Cohomology)

右手首が急に悪化! キーボードを打てないわけではないが、ものすごくミスタイプが多くて、とってもストレスがたまる。それはそうとして;バエズがしばしば引き合いに出すところの、グレアム・シーガル(Graeme Segal)による楕円コホモロジー(Elliptic Coh…

V-豊饒圏をV上のモナドで拡張する

Vが対称モノイド圏で、FがV上の性質のいいモナド(たぶん可換モナド)とする。CがV-圏のとき、hom-object C(a, b)∈|V|に対して、F(C(a, b))を新しいhom-objectとするような圏を作れそうだ。このF構成をF(C)と書いてもいいかも。

まだGraeme Segal

ジョン・バエズ(John Baez)は頻繁にグレアム・シーガル(Graeme Segal)に言及している。 バエズの"This Week's Finds in Mathematical Physics (Week **) "にシーガルやその論文が登場するのは: 不明 (Week 42) September 23, 1995 (Week 64) May 17, 19…

ベキのKleisli圏とKleisli圏のベキは違う

過去のエントリーを読み直した。 ウッギャーッ!! テンプレートを忘れてた - 檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編 指標Σの項モナドをTΣ(-)とする(もともとはTIΣと書いてあった)。LΣ(-) := Pow(TΣ(-))と定義する。ここで、Powは共変ベキ・モナドである。一方…

変数の圏

変数、つまり、後から意味を割り当てられる名前のことだが、その集合達は圏をなす。どういう圏であるかを調べておく。まず、たかだか可算の集合を対象として、単射を射とする圏をωInjとする。変数の圏はωInj上の具象圏でなくてはならない。一般的にVが変数の…

反射的グラフとグラフの積

有向グラフ、あるいは境界付き有向グラフの圏(0+1のコボルディズムの圏)に対して、直和だけでなく直積を入れたい。このとき、次元が上がらない定義が欲しい。状態遷移の「状態空間+遷移規則」をグラフで表現するときもやはり積が欲しい。次元を上げないよ…

圏のテンソル積

んで、そのシーガルが講義録"Lecture 3 Braided tensor categories"(http://www.cgtp.duke.edu/ITP99/segal/stanford/lect3.pdf)で、category-valued field theoryを定義している。TQFTの値をヒルベルト空間から複素線形圏に置き換えたもの。リー群のルー…

可逆計算、亜群、分断圏

参考:"From reversible to irreversible computations" by Green, Altenkirch(http://www.mscs.dal.ca/~selinger/qpl2006/PDFS/05-Green-Altenkirch.pdf あるいは http://sneezy.cs.nott.ac.uk/qml/pub/GreenAlten06/GA06qpl.pdf) 可逆計算(reversible c…

復習

関手圏によるモデル圏構成、代入系の圏 - 檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編 指標と関手モデル - 檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編 ソートと演算記号の分類 - 檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編 System(Γ, Σ)の具体例:翻訳系 - 檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ…

続・Graeme Segal

Graeme Segal - 檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編の続き; Web上での本人のプレゼンスはあまりない(“ホームページ”もないようだし)。どうも、シーガルは論文を書いたり資料を作ったりするのが嫌いらしい。手書きのモノがいくつかあった。 Notes on Quantum…

絵がキレイ

http://arxiv.org/abs/math.QA/0508349 Frobenius algebras and planar open string topological field theories Authors: Aaron D. Lauda 66 pages 絵が非常に豊富だし、よいテキストのような気がする。 http://arxiv.org/abs/hep-th/0607247 Duality and d…

またダメかな?

カーラー(Thomas Kerler)&リュウバシェンコ(Volodymyr V. Lyubashenko )の本: 紀伊國屋書店インターネット店BookWebです。注文日付:2007-01-08 注文番号: 37728801 Non-SemisimpleTopologicalQuantumFieldTheoriesfor3-ManifoldswithCorners(…

Categorical Formal Language Theories

TQFTつうか、TQFTの一般化であるCategorical General Field Theoriesにならって、Categorical Formal Language Theoriesを定義したい。準備まず、アンビエント(ユニバーサル)なモデル圏としてはωCPOを採用。しかし、枠組みとしてはトレース付きベキ等余対…

ambient

ambientに関して、本日のgoogle: アンビエント 1,020,000件 アンビアント 557件

フロベニウス代数と絵算

フロベニウス代数を調べてたら、絵算(graphical/pictorial calculus)がキレイな論文を見つけた。 http://arxiv.org/abs/math.CT/0309465 "Correspondences of ribbon categories" Authors: J"urg Fr"ohlich, J"urgen Fuchs, Ingo Runkel, Christoph Schwei…