このブログは、旧・はてなダイアリー「檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編」(http://d.hatena.ne.jp/m-hiyama-memo/)のデータを移行・保存したものであり、今後(2019年1月以降)更新の予定はありません。

今後の更新は、新しいブログ http://m-hiyama-memo.hatenablog.com/ で行います。

2008-07-01から1ヶ月間の記事一覧

線形代数を今振り返ってみると

やっぱり具体例で見ると面白いな。U⊆W だとして、埋め込み U→W を次の完全列に拡張する。 0→U→W→W/U→0 双対を取っても完全だから、 0→(W/U)*→W*→U*→0 (完全) U→Wが埋め込みのとき、W*→U*は、W上の線形形式(コベクトル)をU上の制限する写像。f∈W*なら、f|…

遺失物

Gnu Makeのマニュアル (2008-09-12 見つかった) 物理に出てくる確率過程(お見合い問題/モーテル問題だっけ?)について書いてあったムック

カウフマン流のテンパリー/リーブ圏とアルチン型定理

テンパリー/リーブ圏 - 檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編あたりから、少しは理解が進んだ。書いておく。2次元のn点(n紐)カウフマン図にループ数のカウントkを組にしたものを射とする圏Dを考える。初歩的な圏になるが、分断的かつ可逆(亜群)となる。D(n,…

直交性を使うための条件:弱対称性

内積を扱っていて、直交性や直交補空間を使わないのは無理がある。だが、内積の対称性をまったく仮定しないと直交性がうまく定義できない。x⊥y ⇒ y⊥x がないと辛い。一般には、(x|y) = 0 ⇒ (y|x) = 0 は出ない。2次元で反例:以下、<x, y>は縦ベクトル、[x, y]は横</x,>…

抽象スカラーと貼り合わせ自由代数

モノイド積を×、モノイド単位を1として、 λ:1×A→A ρ:A×1→A を単位律を与える構造射(unitor)だとする。K = End(1)を抽象スカラーとして、抽象スカラーによる乗法は次のように定義される。 k-*f = λ-1;(k×f);λ f*-k = ρ-1;(f×k);ρ 記号-*と*-は苦し紛れ、左…

古典計算と量子計算

初歩的圏の範囲で対応をとってみる。 \ 古典計算 量子計算 メモリサイズ n ビット n キュービット 圏の対象 [n] [n] 状態空間 {0, 1}の直積 C2 のテンソル積 モノイド積 集合の直積 ベクトル空間のテンソル積 モノイド単位 単元集合 スカラー 否定 0と1の交…

復習:線形代数 ユニタリ性

すごく簡単になった、ユニタリ対応 - 檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編 ユニタリ対応の定式化はすごく簡単になった。普通の線形代数だけでOK。 普通の線形代数でも、復習しないとすぐ忘れるので、書いておこう。[追記]こりゃダメだ。勘違い、間違っている。…

JavaScript関係、主に真偽値と条件式

いずれ本編記事にまとめるが、とりあえずこっちにメモ。referece型referece型は内部的使用に限定される型。JavaScriptのアドレス(特に左辺値)のことだが、そもそもアドレスモデルが高水準だから、(base propname)というペア。referenceがオブジェクト参照…

すごく簡単になった、ユニタリ対応

紆余曲折があったが、ユニタリ対応の定式化はすごく簡単になった。普通の線形代数だけでOK。だが、ちゃんとSpanを使った定式化の痕跡が残っているのがうれしい。ユニタリ対応の例として直交射影を考察したが、直交射影は事例ではなくてユニタリ対応の本質。…

うまくいくなあ、ユニタリ対応

なんかうまくいきすぎて不気味つうか、なんか勘違いしてないか不安だ。変な感じがするのは、長さが定義できないのに等長埋め込みのように振る舞うとか。長さに関しては、内積が対称なら (x|x)を(平方根を取らないで)ノルムのように扱える。(x|x) = ≪x≫ と…

意外にめんどくさい -- 双対空間

なるべく双対空間を使った定式化にしようとしてたら、細かい点が色々と気になりだした。まず、そもそも双対空間の定義; 標準的にU* = L(U, K) とするのが分かりやすいが、対称性に欠ける。スカラー値のペアリングを備えた2つの空間U, Wとする方法もあるが、…

ユニタリ対応の圏の集合論的構成

JavaScriptのBoolean仕様にあきれつつ、線形代数も考えてみた。ユニタリ対応の圏は圏論的に作るとスマート。Span(UEmb)とCosp(URet)まではキレイに作れる。だが、Span(UEmb)とCosp(URet)を貼り合わせるところは、いまいちクリアになってない。ユニタリ対応を…

ねじれ付き(枠付き)絡み目のねじれ付き不変量

やっぱり、カウフマンブラケットはねじれ付き無向絡み目に対して定義するのが自然だな。ねじれ(ひねり)はねじれ乗数(twist factor)に表現される。輪っこもねじれもスカラー乗法になるのは不思議な気もするが、スプライシング(交差の解消)とヤンキング…

ボロミアン環とブルン絡み目

ボロミアン環(ボロミアンリング Borromean ring)については、http://en.wikipedia.org/wiki/Borromean_rings 。イタリアのボロミオ家(Borromeo family)の紋章だったんだそうだ。ボロミアン環は、ブルン性(Brunnian property)を持つ。ブルンはHermann B…

ユニタリ対応の圏

用語法がややこしいからまとめておく。 係数体 内積 ベクトル空間 内積保存変換 実数 ユークリッド内積 ユークリッド空間 直交変換 複素数 エルミート内積 ヒルベルト空間 ユニタリ変換 実数 ミンコフスキー内積 ミンコフスキー空間 ローレンツ変換 けっこう…

(2+ε)次元の幾何、ひねり付きブラケット

結び目、絡み目(リンク)、もつれ(タングル)などの幾何は、もともとは3次元内の全同位による同値類を考えるのだが、しかし、操作的には2次元に張り付いた紐のハナシになっている。交差が2種類ある点で2次元ではないのだが、この交差の上下はZ方向にε(任…

ポッツ模型やらイジング模型やらと彩色多項式

分配関数はスピン配位(状態)の実現確率の規格化(分母)に使うようだ。指数分布ってのがどうもわからんが、ともかくも、状態σが実現する確率 W(σ) (なぜかPじゃなくてW)が次の形で与えられる。 (1/Z)exp(-E(σ)/kT) Eは状態σのエネルギー、k = kβがボルツ…

スケイン関係式

スケイン関係式が、そもそも用語として意味不明だった。すこし調べた。まず単語「スケイン (skein)」だが、和訳は「かせ」、「一かせの毛糸」とかの用法がある。毛糸を束ねてグリグリとねじったのが「かせ」らしい。ストランドもブレイドも髪の毛と関係ある…

ブレイドやタングルの表現とマルコフ・トレース

環(多元環)上の加群が、その環の線形表現と同義であるのと同じように、ブレイド付き圏(braided category)は、ブレイド圏の表現と同義だ。 対称付き圏(対称モノイド圏) = 対称の圏(置換の圏)の表現 ブレイド付き圏 =ブレイド圏の表現 対称コンパク…

続・一般ブラケット

ブラケットの公理は、トゥラエフのΨ移動、ヤンキング、ヤン/バクスター関係式だった。∇がV上の非退化双線形形式、RがV×V上の可逆オペレータ(R行列)として、次を要求する。IdはVの恒等、×はテンソル積、R'はRの逆。 (R×Id);(Id×∇) = (Id×R);(∇×Id) [Ψ移動 …

一般ブラケット

カウフマン・ブラケットに限らず、タングルの圏からベクトル空間(あるいは加群)のテンソル圏への関手が、ある公理を満たすとそれをブラケットと呼んでいる。その公理の内容は要するに、内積V→V*、上から下に見て∪に対応する双線型形式 V×V→K(Kはスカラー…

ポッツ模型と記号力学

http://en.wikipedia.org/wiki/Potts_model では、1次元ポッツ模型が記号力学で定式化できるようなことが書いてある。

ブレイド閉包とホップ絡み目

(`/;`/) というブレイドを閉じるとホップ絡み目になる。これは簡単に示せる。その類似として、右トレースと左トレースが右トレース2回と同じかと思ったらオオマチガイ。って図がないとわからんな。