一般ブラケット
カウフマン・ブラケットに限らず、タングルの圏からベクトル空間(あるいは加群)のテンソル圏への関手が、ある公理を満たすとそれをブラケットと呼んでいる。
その公理の内容は要するに、内積V→V*、上から下に見て∪に対応する双線型形式 V×V→K(Kはスカラー)、ヤン・バクスター方程式を満たす線形変換R:V×V→V×Vで生成された関手が、ジグザグ等式やアルチン関係式(ヤン/バクスター方程式を含む)を満たすこと。
ブラケットは、トゥラエフのタングル圏の線型表現だと思えばよい。表現を作る上で重要なのはヤン/バクスター方程式の解となる行列、これをR行列と呼んでいる。
いまいち圏論的な構造が曖昧だが、タングル圏とベクトル空間の具体的テンソル圏とブラケットの定義を見比べればわかるような気がする。トレースの役割がポイントかもしれない。また、ヤンキングに関して調整する因子も大事だ。ブラケットがあればジョーンズ多項式風の不変量が得られる。