このブログは、旧・はてなダイアリー「檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編」(http://d.hatena.ne.jp/m-hiyama-memo/)のデータを移行・保存したものであり、今後(2019年1月以降)更新の予定はありません。

今後の更新は、新しいブログ http://m-hiyama-memo.hatenablog.com/ で行います。

2006-04-01から1ヶ月間の記事一覧

ストリング図の使いかた

ストリング図を使った絵算が少しできるようになった。Beckの分配律の公理に出てくる五角形(つうより5点四角形)2つから、スワップ結合律を示して、結合モナドの結合律が示せる。この程度なら、ストリング図で簡単。で、絵算の計算は何をしているかというと…

ホモトピーとの関連

絵を描いていて、今さらにわかったのだが、ペースティング図とスタック図の関係をみると、2セルがホモトピーそのもの。高次圏とホモトピー的存在は、単なる類似ではなくて、本質的に同じナニモノカの側面なのだろう。 これはまったくに「今さら」だった。Bae…

絵算の感想

composite monadのassociativityをやってみた。 ストリング図のほうが描きやすく、計算しやすい。 コツは、グラフを部屋(chamber)にわけて、部屋の内部を規則でそっくり置き換える。 書き換えるべき部屋と規則を見つけるところが発見的。 分配律のBeck公理…

今さらわかったこと

絵を描いていて、今さらにわかったのだが、ペースティング図とスタック図の関係をみると、2セルがホモトピーそのもの。高次圏とホモトピー的存在は、単なる類似ではなくて、本質的に同じナニモノカの側面なのだろう。それと、可換四角や可換三角に、2セルの…

絵算の基礎

二圏、三圏を扱うため、絵算(pictorial calc.)の練習をすることにした。自然変換α::F⇒G:A→Dを描いてみる。ペースティング図、スタック図(Santiago graphical notation)、ストリング図で描くと、次のようになる。 交替律(interchange law)は、スタック…

さらに変更:「二」、「三」を使う

"2-"と"bi"を区別しないとき「二」、"3-"と"tri"を区別しないとき「三」を使うことにする。

分配律のハナシ

"A Basic Distributive Law"をザッと眺めたが、一割くらいしか分からない(一割は分かったから良かった、と考えるが)。その一割分の知識:2つのモナドD, Uがあるとき、その関手としての結合DU(U;D)が再びモナドになることは多い。例えば、列を作る関手Lis…

Catの性質と計算

どうでもいいようなことではあるが; 2圏Catのハナシ。F:A→Bによる引き戻しF★:Cat(B, C)→Cat(A, C) を次のように定義する。 G:B→C に対して、F★(G) = F;G :A→C β::G→G':B→C に対して、(F★(β))_a = β_Fa::F;G→F;G':A→C G∈|Cat(B, C)|に対してF★G∈|Cat(A, C)|…

横結合の絵

α::F→F':C→D, β::G→G':D→Eの横結合α*β:F;G→F';G':C→Eを絵に描いていみた。 (α*β)*γとα*(β*γ)を“側面”から見た図。結合律を示す目安になる。 実際に、この図を眺めて横結合*の結合律を示してみる。ただし、記号がかち合うことに気が付いたので: 圏:A, B, C,…

3圏の例

3圏はよくわかってないが、次はたぶん3圏だろう。LOCを局所順序圏(locally (pre)ordered categories)の圏とする。LOCはCatの部分圏、つうかCatの部分圏への忘却関手を持つ圏となる。C, D∈|LOC|のとき、1セルを関手F:C→D、2セルを自然変換α::F→G:C→Dとして2…

モナドの例

本編にて: モナド概念は非常に普遍的なので、モナドの実例はとんでもなくイッパイあります。 本編で使った例Countupは、monoidal stamping monadの一例。Outputもmonoidal stampingになる。A+A→Aをfoldingとして、X|→X+Aも似た例。A={-}のときは一点付加。c…

2圏の例

Cat Catの部分圏; モノイド圏の圏、対称モノイド圏の圏など 空間、連続写像、写像のホモトピーの圏 いろいろなコボルディズム圏 空間の点、弧、弧のホモトピーの圏 荷電境界付き有向グラフの圏 埋め込まれた境界付き有向グラフの圏 翻訳系の圏 両側加群の圏…

モノイドの恐怖

先日: こういう循環は、魅力的だが不気味だ。怖い。 圏のモノイド(対象)の定義には、外の圏がモノイド圏である必要があるが、モノイド圏の結合律は: (C×C)×C -[(-*-)×C]→C×C -[-*-]→C ====================================== 結合律 C×(C×C) -[C×(-*-)]…

モナドとモノイドの続き

昨日: 実際、モナドはとある圏のモノイドになっている。 そうなることを追いかけておく(概略)。Cが圏だとして(C, *, I)がモノイド圏(monoidal cat.)とは: -*-:C×C → C は2項関手 I∈|C|は特定の対象 結合律と単位律が成立する。 イコール記号をいくつか…

モナドとモノイド

本編にて: モナド結合律とモナド単位律が、通常の(例えば整数の掛け算の)結合律・単位律とほんとに同類であることを納得するには、相当に抽象的な定式化が必要です。 どのくらい抽象度を上げればいいのか? モノイド圏(monoidal category)のモノイド対…

めんどうだから「2」で済ます

2-圏とか2-関手とか「2-」と書いてきたが、単に「2」で済ます。それと、「2」と「bi」の区別ももうやめる。必要なら、strict 2 と weak 2 を使う。

Distributive Lawとか2-(bi)Categoryとか

イライラしているときにCiteSeerで探すと、CiteSeerが重くて余計にイライラする。で、まー、特に理由も脈絡もないけど、F. Marmolejo, R.D. Rosebrugh, R.J. Woodの"A Basic Distributive Law"つうのを読んでみよう。→http://citeseer.ist.psu.edu/315879.ht…

2-圏のCat主表現

局所小な圏Cに対して、Setへの主(あるいは標準)共変表現hom(A, -)、反変表現hom(-, A)がある。同様に、局所小2-圏に対して、Catへの主表現が作れるだろう。この主表現に対して、米田補題の2-バージョンが成立すれば、2-圏を2-構造を保ってCatに埋め込める…

nセルの記法

α:A→B :: Γ→Σ のような記法を使ったが、コロンの個数を逆にして、α:: A→B : Γ→Σ にしよう。2セルに関しては、⇒を使ったり、上に点が付いた→を使う例があるが、コロンの数=セルの次元にすればわかりやすい。圏Catでいえば、自然変換αは、α::F→G:C→D となる。…

Janusの絵と向き

なんでコンパクト閉圏かと言えば、Janus(ヤヌス)コンポネントを考えたら自然に必然的にコンパクト閉圏になるからだ。で、絵の向きがあらためて気になって仕方ない。典型的な例として、モデルとエンジンからなるプラットフォーム(DOMとか)とUIにはさまれ…

SignからSpecへの持ち上げ

以前、Pow(Sen(-))という関手をindexed categoryだとみなして、それを平坦化してSpecを定義した。SystemはSpec上で定義した方が自然だろうから、Γ、Σは指標じゃなくて仕様だとしてSystem(Γ, Σ)は「Γを満たす実装を渡されてΣを満たすような実装」となる。Prog…

System(Γ, Σ)の具体例:翻訳系

とにかくメモ、しゃべるようにメモじゃ。インスティチューションのMod関手を一般化したい。指標Σ、Γと指標射φがあるとき、Mod(φ): Mod(Γ)→Mod(Σ) となるが通常のMod関手だが、Modを2引数Mod(Γ, Σ)にしたいのだが、混乱をさけるため2引数のバージョンはSystem…

System(Γ, Σ)

疲れた、ヘロヘロだ。朦朧状態。インスティチューションIの上のプログラムの圏Progは、|Prog| = |Sign|であり、自然な埋め込み Sign ⊆ Progがある。つまり、SignがProgの広大部分圏で入っている。[追記]自然な埋め込みがあるのではなくて、埋め込みの族があ…

ステファネスク

ステファネスク(って発音でいいのか? Gheorghe Stefanescu)は偉大だ、スゲー人だ。1980年代に、対称モノイド圏とトレースの概念を得ている。Hasegawa/Hylandの定理もこの当時に示していたらしいし。ところで、この本(Network Algebra)はアマゾンにない…

もっとメモ、さらにメモ、どんどんメモ(すべし)

2005年の末にメモ編を開始、この日書いたこと: 「多項式関手と添字化」ってタイトルの書きかけ文書を見つけたのだが、自分でも、何を考えて何を書こうとしたかサッパリわからない。…[snip]… 教えて、過去の僕よ。うーん、何も思い出せん。何か思いついたら…