このブログは、旧・はてなダイアリー「檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編」(http://d.hatena.ne.jp/m-hiyama-memo/)のデータを移行・保存したものであり、今後(2019年1月以降)更新の予定はありません。

今後の更新は、新しいブログ http://m-hiyama-memo.hatenablog.com/ で行います。

関手データ

エージェント(タスク)、プロセッサ、状態空間

タスクというわけが分からない概念がある。ひとまとまりの仕事という意味だが、それじゃ国語辞典の項目としての説明なだけで「定義」になってない。仕事に対してその仕事をする主体をエージェントと呼ぶことにする。「やること」と「やる主体」の違いしかな…

プロトキン/パワー風の状態とRDBとポインター

プロトキン/パワーの定式化自体は分かんなかったが、背景の一般概念のほうは利用価値がある。スピヴァックのスキーマ理論とも関係する。アドレスとは区別してロケーションというものを考える。アドレスがアドレス空間の“点”であるのに対して、ロケーション…

MongoDBのWindowsサービス化

管理者言言で実行しないと失敗するので注意! c:\Installed\mongodb-win32-x86_64-2008plus-2.2.3\bin>mongod --install --logpath=..\mongo.log all output going to: ..\mongo.log c:\Installed\mongodb-win32-x86_64-2008plus-2.2.3\bin>net start MongoD…

とりあえず絵(モジュールとデータベース)

原寸大 // -*- coding: utf-8 -*- [ [ [ gv:node --shape=box --label="collection employee" E, gv:node --shape=box --label="collection office" O, ] | gv:cluster --label="database company" DbC, [ gv:node --shape=box --label="collection product"…

Functors as Types とラムダ計算とカン拡張

Sをスキーマとか指標と呼ばれる圏(または圏の表示)として、型は関手圏 [S, C] の対象となる。Sが含まれる圏の圏(ドクトリン)をDとする。x:S→X in D が部分関手として、E:S→C も部分関手(部分的に定義された、Cに値を取る意味)として、この状況自体を λ…

アプリケーション領域

ドクトリン、アンビエント圏、derivatorにより構成される構造をアプリケーション領域と呼ぶことにする。基本的なことは、次に書いてある。 一般関手モデル:インスティチューションとの関係 - 檜山正幸のキマイラ飼育記 D⊆Cat と、圏Presがあって、D(Cat(P),…

コーツのderivator論文

モーリッツ・コーツ(Moritz Groth)のderivator論文を読んでいる。 http://www.math.uni-bonn.de/~mgroth/groth_derivators.pdf これは60ページくらい。216ページの学位論文よりはマシ。 http://www.math.uni-bonn.de/people/grk1150/DISS/dissertation-gro…

アプリケーション・モデルインスタンスの基本

関手モデルでは、圏Sがデータベーススキーマで、関手 F:S→Partial がデータベースインスタンス。関手指向アプリケーションプランニングでは、圏Sがアプリケーションスキーマで、関手F:S→Partial がアプリケーションインスタンス。って何も差がない。そう、差…

形式言語も関手圏?

アレ、アレレ?形式言語理論の言語は、列とかツリーとかグラフとかの集合だけど、結局は関手圏なのではないか。GとHがグラフのとき、GからHへのグラフ準同型の集合は、準同型を関手とみなしてよいので、関手圏 [G, H] となる。形式言語理論のたいていの問題…

derivatorの定義

ドゥニシャルル・シザンスキー(Denis-Charles Cisinski)とアムノン・ネーマン(Amnon Neeman)の "Additivity for derivator K-theory" http://www.math.univ-toulouse.fr/~dcisinsk/addkth.pdf より: Der-1 (Non-triviality axiom) D(Σ(i∈I | Xi)) → Π(i…

スピヴァックのアナロジー

感じとしては、こうだと思う。スキーマは空間だと思う。だから、ドクトリンは空間と連続写像の圏。空間Xの点の集合は|X|、Xは繋がり具合いも含めた情報を持つのでまー位相空間。ただし、今のところ1-複体のようなもので、高次セルは持たない(いずれは高次化…

スピヴァックのクエリーの圏と切断集合関手

Fがデータベースインスタンスで、Fのスキーマを S = Sch(F) とする。スピヴァックのリフティングクエリーの理論だと、Fのクエリーの圏 Query(F) が定義できる。Query(F) の対象は、四角形の図式だが、その一辺は、p:R→S という形をしている。このpがプローブ…

derivatorのopen/closeイマージョン

derivatorといえば、モーリッツ・コーツ(Moritz Groth)の学位論文が詳しい。216ページでとても読みきれんが。 http://www.math.uni-bonn.de/people/grk1150/DISS/dissertation-groth.pdf コーツは、ジョルジュ・マルツィニョティス(Georges Maltsiniotis…

型定義も制約述語もインスタンスも問い合わせも区別する必然性はない

ということを、またしてもスピヴァックから教わった。最近、gv:draw-data というコマンドを作ったのだが、データ(XJSONインスタンス)をグラフに描く。例えば、[@userNum 123, , "hello"] だと、次のようになる。もっと簡単な {"x":2, "y":2} だと次。gv:dr…

色気に惑わされる

これは象徴的、あるいは比喩的な絵だ。以下の話も比喩的だ。ノードと辺(矢印)からなるグラフを色塗りしている。各ノードは別な色にして、辺も塗り分けてある。二通りのルールで、辺を彩色している。どのようなルールかは簡単に推測できるだろう。色の選び…

RPCの関手モデル的定式化

記法を今までと変える。 スキーマは斜体ではなくて普通書体とする。 スキーマの対象は小文字 a, b, cなど。 スキーマの射は小文字 u, v, wなど。 スキーマ射はf, g など。 モデルインスタンスはF, Gなど。 ドクトリンは斜体 D など。 S, Tがスキーマ、FがT上…

データマイグレーション関手の解釈

スピヴァック理論スゲーッ、とずっと言い続けているが、簡単な命題に簡単な具体例を入れると、ソフトウェア的にはけっこうな発見だったり、が毎日続いている。本編に書いたderivatorの道具立てと用語で考えるとして、スキーマ射uに伴う前層の引き戻し(逆像 …

derivatorのメモ

http://www.math.ru.nl/~mgroth/preprints/groth_seattle.pdf これはGrothのポスターのような資料だが、4upでA4一枚に印刷できる。だが、字が小さい!読むと目が疲れる、シンドイ。C = (C, W) が圏と弱同値射のクラスとして、これだけのセッティングで抽象ホ…

derivatorの定義域の公理

Diag圏というらしい。人によってはDiagなんて考えないでCatをいきなり使ってしまうようだが。 有限順序集合を圏とみたものはDiagの対象である。 Diagは有限和とプルバックで閉じている。(FSスケッチと同じ定義) XがDiagの対象ならXopもDiagに入る。 p:X→Y …

データマイグレーション関手は普通に使える!

スピヴァックのデータマイグレーション関手は、スキーマ発展に関して使おうと思っていたが、そんなたいそうなレベルではなくて、ものすごく普通に使える。「ものすごく普通」って日本語はドウナノ?だが、まー、とにかく多様に多用できるのだ(って、駄洒落…

大域指標と大域制約、圏の中核

昨日書いた「複階層的圏と圏の大域的構造」の方法。これは使えそうだなー、と思う。今まで指標というと、ソートに対して単一の対象を対応させて考えていた。昨日の方法だと、ソートはすべての対象を表現することになる。よって、このような指標を大域指標と…

複階層的圏と圏の大域的構造

複階層的圏または多重階層的圏とは、圏Cといくつかの部分圏 H1, ..., Hn の組で、 各Hi(i = 1, ..., n)はやせた広い圏である。 これだけ。事例は、集合の包含関係(束)と構造的な親子関係(ツリー)を持つ圏。兄弟関係も必要かもしれない。これらの部分圏…

グルーイングの圏?

Cが有限完備かつ有限余完備な圏だとして、C内の菱型の図式◇を考える。これは融合和(pushout 押し出し)になっているとする。図式として余極限錐(colimiting cone)になっている。このような菱形を2つ並べた ◇◇ を考える。真ん中の上方は余スパンの形をして…

スケッチ

スピヴァックもスケッチには言及しているので、ほんのちょっとだけ調べてみた。次の論文を斜め読みした。 http://www.cwru.edu/artsci/math/wells/pub/pdf/sketch.pdf これは短くよくまとまっていると思う。 スケッチは、60年代末にシャルル・エーレスマン(…

関手とシリンダー圏

「カンシュチュウケン(関手柱圏)」って口頭で言いにくい、シリンダー圏にした。んで、次のように考えている; 関手 F:C→D を記述するのはどうも難しい、つうか煩雑。そこで、Fのシリンダー圏を定義することによって関手の記述に代える。関手とそのシリンダ…

関手柱圏

F:C→D が関手のとき、関手Fの関手柱圏(functor cylinder category)というものを定義する。図形的な雰囲気が、CとDを上面と下面(底面)として、Fが母線群を形成する柱体を連想させるのでこの名前にした。Cylinder(F)、より詳しくは Cylinder(F:C→D) と書く…

ピグマリオン症候群、標準化、関手嫌悪

記憶が曖昧だが、ブルーバックスのJ.L.シンジ・著『相対性理論の考え方』のなかで、著者はピグマリオン症候群という言葉を使っていたと思う。戯曲に出てくるピグマリオンは、自分の作ったビーナス像に恋をしてしまったとか。物理の文脈だと、理論的モデルに…

関手と圏の拡張とRPC

Gが圏の表示、Cat(G) = C だとする。関手 F:C→D は、Φ:G→D で表示できる。(正確には、Dに忘却関手を働かせるが。)Fの代わりにΦを使えば記述はだいぶ楽になるのだが、そもそも「関手」という意識を薄めたい。グラフの操作として直和 D' := D + G を作って、…

オッカム/スピヴァックの剃刀

オッカムの剃刀(英: Occam's razor)→ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%A0%E3%81%AE%E5%89%83%E5%88%80 必要が無いなら多くのものを定立してはならない。少数の論理でよい場合は多数の論理を定立してはならない 説明のため…

レイアウトとナビゲーションとスケッチ

空間レイアウト、時間スケジュール、カメラのパン - 檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編 ボンドとその誘導ルール - 檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編 ↑に関係する話。スピヴァックのOlog論文を1/3くらい読んだ。さすがにスピヴァック、あのニイチャンはいいこ…