線形代数を今振り返ってみると
やっぱり具体例で見ると面白いな。
U⊆W だとして、埋め込み U→W を次の完全列に拡張する。
- 0→U→W→W/U→0
双対を取っても完全だから、
- 0→(W/U)*→W*→U*→0 (完全)
U→Wが埋め込みのとき、W*→U*は、W上の線形形式(コベクトル)をU上の制限する写像。f∈W*なら、f|U として与えられる。この制限写像の核が(W/U)*となる。
この事実を言い換えると、部分空間U上では零になる形式は、商空間U/W上の形式を定義することになる。これは3次元あたりの絵を描けばわかる。特に、商空間が補空間で実現できることを考えると:
- 直線の束があって、各直線に対して値を取るような形式で、原点を通る直線では零になるものは、束の切断面上の形式と同じこと。
- 平面の層があって、各平面に対して値を取るような形式で、原点を通る平面では零になるものは、層の貫通直線上の形式と同じこと。
代数的な完全列や双対が、なんか物理的なイメージで語れるところが面白い。