対角と余対角の解釈
プログラムの実行であるラン T→S が、ラベル付き境界付きグラフのあいだの準同型だとする。
- Tは時刻を頂点として、アトミックな時間進展(evolution, progression)を辺とするグラフ
- Sは状態点を頂点として、アトミックな状態遷移(遷移ステップ)を辺とするグラフ
直積の対角 Δ:T→T×T が存在することは、同時刻性の概念があるから。集合としての対角は、同期した(等しいとみなせる)2つの時点対の集合。この部分集合を特定するには同時刻性の概念が必要。
一方、余対角 ∇:S+S→S が存在することは、同状態性の概念があるから。異なる2つの状態空間の2点を同状態と判定できないと、余対角が作れない。余対角は、同値関係による商とみなせるが、事前に同値関係が必要。この同値関係こそ、同状態性。