このブログは、旧・はてなダイアリー「檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編」(http://d.hatena.ne.jp/m-hiyama-memo/)のデータを移行・保存したものであり、今後(2019年1月以降)更新の予定はありません。

今後の更新は、新しいブログ http://m-hiyama-memo.hatenablog.com/ で行います。

2008-01-01から1ヶ月間の記事一覧

マスロフ和と離散ファインマン和

マスロフ和という演算があって面白い。のだけど、これは単なる遊び/コジツケなのか、物理的・現実的な意味があるのか、よくわからない。a > 0 , b > 0 だとして、実数の定数hに対するマスロフ和 a [+]h b = [a + b]h は、 (ah + bh)1/h h = 0 のときはうま…

あー勘違い! 概逆の定義

概逆や斜随伴の定義には、どうも勘違いがあった。概逆って概念はいいのだけど、もっと強い定義ができる。正錐(positive cone)を持つ半加群を考えて、正元を正元に移す線形(加法的)作用素を正作用素と呼ぶことにする。正作用素Aに対して、正元に限れば完…

離散ファインマン和

DFD

僕は、マーク・ウィリアム・ホプキンスの観察と示唆に触発されて、形式言語理論と(物理の)場の理論の類似をマジメに定式化しようと思ってきたわけで、スカラーとしてはクリーネ代数(言語や関係のベキ等半環)が念頭にあった。が、トロピカル半環もクリー…

トロピカル半環は笑えるな

掛け算は、足し算です。 より大きいは、より小さいです。 ゼロは、無限大です。 イチは、ゼロです。

概反行列の定義

概逆元や概可逆ISRについては、ある程度は公理的な定義ができるが、概反行列は、具体的な行列表示に対してしか定義できない。しかも、どんな行列に対してなら定義できるかもよくわからない。exp(-A) = exp(A)-1 の類似が成立することが目安。

トロピカル半環の順序と随伴もどき

トロピカル半環の順序は、普通の自然数の順序とは逆になり、∞が最小元で、0が最大元になる。これは、少し考えれば当たり前(minが加法なので)なのだが、誤解と混乱をしやすい。普通の順序を使っていると、制限引き算が概逆元を与えることがいえなくなってし…

熱帯はやっぱり熱い! (tropical半環おもしれー)

N∪{+∞}に、minを加法、+を乗法として演算を入れたISRをトロピカル(tropical)半環と呼ぶ(Exotic Semirings, http://d.hatena.ne.jp/m-hiyama-memo/20060622/1150962733を参照)。R∪{+∞}のほうは正確にはoptimization代数と呼ぶらしいが、普通はRであっても…

概逆元と概反行列

うーんと、行列を転置して成分を概逆元(almost inverse)で置き換えた行列は、概反行列(almost opposite)と呼んだほうがいいかもな。Aの概反行列を#Aとすると、たぶん、 exp(-A) = (exp(A))-1 と類似の exp(#A) = (exp(A))' が成立しそう。もちろん、exp…

概可逆ISR

加法的ベキ等な半環(ISR)Rと、U⊆Rで定義された写像(-)':U→Rの組(R, ')で、 1∈U 1' = 1 a∈Uに対して、a'はaの概逆元 UはRを生成する 最後の条件は、Rに極限操作があるときは、極限も含めて生成することだとする(このへんの定義はむずかしい)。以上の条件…

様相実在論

様相論理のモデルに、クリプキ構造を使った可能世界(多世界)モデルがあるが、可能世界がほんとに存在していると信じている人達がいるらしい。

等速古典軌道とホドグラフ変換

形式言語の力学では、速度の大きさは考えなくていい。つまり、等速運動だけを考える。運動の時間パラメータは弧長パラメータと一致する。速度ベクトルは常に長さ1だから、ホドグラフ(hodograph)変換すると単位球内を動く。この状況のアナロジーを考えれば…

概可逆なISRと概逆力学系

形式言語理論では、生成系と認識系(あるいは分解系)が出てくる。これを定式化するにあたって、係数べき等半環(ISR)が概可逆という性質を持つことが重要だと思われる。RがISRだとして、a∈Rに対して、bがaの概逆元とは: b・a = 1, a・b ≦ 1 のこと。特定…

形式言語理論における状態のリフト

Σをアルファベットとして、Σで生成された自由モノイドを考えると、これは語(列)の全体。M = (Σの列の全体)とする。モノイドMの表現とは、集合Xに対するM作用だとする。End(X)にMが表現される。Xは、まー表現空間といっていいだろう。Mの表現として、X=Mと…

状態のリフト、重ね合わせ

量子化の処方箋の一部に、質点を状態関数に置き換えるってのがある。一般に、状態空間、相空間上の点を関数にすることを状態のリフトと呼ぶことにしよう。「状態点→状態関数」と状態概念を一般化すること。状態関数は適当なスカラーKに値をとる。物理なら複…

束縛ベクトルと自由ベクトル

って分からなかったが、分かるわけないよ!ユークリッドアフィン空間で考えるとして、束縛ベクトルは接バンドル(直積でOK)の元、自由ベクトルは束縛ベクトルの同値類だもん。自由ベクトルは、典型ファイバーの元と考えてもいい。任意に原点をとって、原点…

伝搬現象と境界

昨日、絵描いた。が、なんだか曖昧で朦朧としたイメージで、うまく説明できない。まず、僕が考えていることの多くは、空間になんかの量の分布があり、その分布の時間発展を追う形をしている。これを、空間的に分布された量の伝搬を追いかけると考えると、波…

逆問題?

形式言語の「生成と認識」の関係は、双対とか随伴ではどうもうまく説明できない。斜随伴なんて言葉を造ったりもしたが、自信はない。生成のほうは、初期値を与えて時間発展の半群を考えて、片側S行列を求めるようなハナシだと思う。片側S行列は、グリーン関…

質点と場

とりとめもなく書く。運動を記述するにあたって、位置xを独立パラメータtの関数 x = x(t) とする方法と、xとtに対してなんかの量の分布 f(x, t) の形にするスタイルがある。f(x, t)が質量分布(密度)だとして、tを固定してのx方向積分が保存していて(時間…

いいかげんな計算が好き

(f*)* = f* ができないのがフラストレーションなんだけど、まー、しばらくこれはあきらめよう。物理の計算もサッパリできない。のだが、もともと僕はこうるさい厳密な計算が好きじゃないから、物理の計算に意外と向いているかもしれない。(さらに)のだが、…

既にある本

シェルマンの「ファインマン経路積分」という本がある。読みやすいと思ったがそうでもない。スワンソンのほうが読みやすいかも。 メンスキーの本もあるはずだが、見つからない。と思ったら、トイレから出てきた。はぁー、出てきてよかった。

(1+Δ);(∇+1);(Δ+1);(1+∇) = □

(f*)* = f* をやっているうちに、なんかのはずみで次に気がついた。 (1+Δ);(∇+1);(Δ+1);(1+∇) = ∇;Δ = □ フロベニウス代数なら、(1+Δ);(∇+1) = (Δ + 1);(1 + ∇) = ∇;Δ だから、(1+Δ);(∇+1);(Δ+1);(1+∇) = ∇;Δ;∇;Δ、ベキ等ならΔ;∇が消えて∇;Δとなるが、いまは…

(f*)* = f* の計算

ベキ等性を仮定しても (f*)* = f* の計算ができない、エーン。(f+)+ = f+ なら簡単にできるのに、なんでだ? ベキ等じゃないのときは、例えばN係数の形式無限級数の半環とかで反例を作れる。

クリーネ・スターと片側S行列

次の対応を考える。 力学 幾何学 状態遷移系 DFD 配位空間 多様体 状態空間 離散空間 相空間 接バンドル 仮想遷移の全体 完全グラフ=直積 力の場 接ベクトル場 ラベル付き遷移 辺ラベル ラグランジュ関数 接バンドル上の適切な関数 ? 対数型加法的辺ラベル …

これも後で書く

「形式言語系の定義」に、 形式言語系の具体例は後で出す。 って、出してねー。具体例を書かなくちゃ。

とりあえずメモ;後で書く

1* = 1 なのか? ベキ等なトレース付き双デカルト圏で、(f+)+ = f+ と (f*)* = f* の計算 力学系と作用素半環として解釈したときの、クリーネ一様性の意味 クリーネ・スターを生成作用素の片側S行列として解釈 →クリーネ・スターと片側S行列 - 檜山正幸のキ…

結合律の表現とより簡便な絵算

加法∇の結合律、対角Δの余結合律は次の形にも図示できる。この図示方式で次が示せる。これはトレースの2回繰り返しからΔ;∇という小さな穴(川の中州; hole, sandbar)が生じることを示している。加法がベキ等なら、Δ;∇ = 1 なので穴は消える。図の横線の中央…

双代数法則

双代数法則(双代数条件)とは、1つの圏にデカルト構造、余デカルト構造が載っているとき、それらが協調していることを示す条件である。∇;Δ = □ という等式で示せる。双代数法則は、対角Δがモノイド射(加法的)であること、また、加法∇がコモノイド射(余加…

積スター公式と和スター公式

コンウェイ半環(Conway半環)で次が成立する。 (ab)* = 1 + a(ba)*b (a + b)* = (b + a)* = (a*b)*a* これをトレース付き双デカルト圏に持ってくると、 (f;g)* = 1 + f;(g;f)*;g (f∨g)* = (g∨f)* = (f*;g)*;f* これらを示す。まずは積スター公式:fが黒丸、…

f* = 1∨f+ の計算

背景は次を参照: 等式的デカルト、余デカルト、双デカルトな圏 - 檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編 (http://d.hatena.ne.jp/m-hiyama-memo/20061005/1160006705) f*の展開公式 - 檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編 (http://d.hatena.ne.jp/m-hiyama-memo/200…

練習問題:2種類のスターの同値性

f*には、次の2つの代表的表現がある。 Tr[(1+Δ);(σ + f);(1 + ∇)] Tr[(1+f);∇;Δ] 参考: 等式的デカルト、余デカルト、双デカルトな圏 - 檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編 (http://d.hatena.ne.jp/m-hiyama-memo/20061005/1160006705) f*の展開公式 - 檜山正…