あー勘違い! 概逆の定義
概逆や斜随伴の定義には、どうも勘違いがあった。概逆って概念はいいのだけど、もっと強い定義ができる。
正錐(positive cone)を持つ半加群を考えて、正元を正元に移す線形(加法的)作用素を正作用素と呼ぶことにする。正作用素Aに対して、正元に限れば完全な逆元となるA'を、Aの概逆と呼ぶ。
と、これでいい。これだと、正元の世界では、逆問題が完全に解けてしまう。もちろん、すべての正作用素が概逆を持つわけではないが、実用的な作用素は概逆を持ち、問題が解ける。
ただし、この概逆概念は一般化しにくくて、正錐や正作用素を考えられない状況だと使えなくなる。そういう意味では、以前のようなスタイルも捨てるべきではないかもしれない。