このブログは、旧・はてなダイアリー「檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編」(http://d.hatena.ne.jp/m-hiyama-memo/)のデータを移行・保存したものであり、今後(2019年1月以降)更新の予定はありません。

今後の更新は、新しいブログ http://m-hiyama-memo.hatenablog.com/ で行います。

2006-01-01から1年間の記事一覧

単純双デカルト圏の行列表現

Cが単純双デカルト圏として、Uを選ばれた(distinguished)単純対象だとする。このとき、Un→Umの形の射の全体は部分圏となる(U0=0と約束する)。この部分圏は、骨格的(skeleton)部分圏となることを示せ。これが示せれば、Cは、K = End(U)係数の行列圏と圏…

クリーネ代数(Kleene代数)、コンウェイ半環(Conway半環)

Zoltan Esik / Hans Leiβ "Greibach Normal Form in Algebraically Complete Semirings" →http://www.brics.dk/RS/02/46/BRICS-RS-02-46.pdf (46P) Z. Esik "The Equational Theory of Fixed Points with Applications to Generalized Language Theory"→http…

二重トレース付き半環圏

ステファネスクもセリンガーも、トレースには二種類あることを示唆している。iterational (またはlooping, additive) traceと existential (またはmultiplicative) trace。つまり、繰り返しや再帰に関するトレースと、論理の存在記号に似たトレースだ。2つの…

タプル、余タプル、マトリクス

f1:X→Y1, f2:X→Y2に対して、<f1, f2>:X→Y1×Y2を、射のタプルと呼ぶ。一方、f1:X1→Y, f2:X2→Yに対する[f1, f2]:X2+X2→Yを余タプルと呼ぶことにする(この記法は、ステファネスクとは逆)。タプルと余タプルを等式的に定義するには、等式的デカルト圏、等式的余デカル</f1,>…

双代数、フロベニウス代数も特異点解消?

∇;Δ = □、∇;Δ = (Δ + 1);(1 + ∇) は、高次の特異点(尖点の接触)を分岐特異点まで解消しているような絵になる。

等式的双デカルト圏のための等式群

次の3つを比較する。 コラディニ/ガダッチ(Andrea Corradini, Fabio Gadducci)http://citeseer.ist.psu.edu/corradini99algebraic.html の15ページ セリンガー http://www.mathstat.dal.ca/~selinger/papers/catasynch.pdf の11,12ページ、 ベスパロフ ht…

Kozen圏みたび

Kozen圏の定義は二転三転しているが、最近はまたもとの定義に戻って: 対称モイイド圏 等式的デカルト(普通の意味でデカルトとなるようだ) 等式的余デカルト(半線形性を持つ) ∇;Δ = □(これを含めて等式的双デカルトと呼ぼう) Δ;∇ = 1(ベキ等) トレー…

等式的デカルト、余デカルト、双デカルトな圏

等式的デカルト圏=デカルト圏であっても、等式的余デカルト、等式的双デカルトな圏を考えることに意味はある。等式を使うと、極限のときとは双対性の使い勝手が違う。余デカルト性は即座に半線形性になる。双デカルトの定義には、∇;Δ = □ も入れた方がいい…

Equationally Cartesian / Equationally CoCartesian

対角Δと弱終射◇(重複と放電)、それらの等式で定義される圏を単にデカルト圏と呼ぶのはまずいな。等式的デカルト(Equationally Cartesian)圏かな。セリンガーは、http://www.mathstat.dal.ca/~selinger/papers/catasynch.pdfの12ページで、「等式的デカル…

閉(closure)構造

(C, (※), 1)がモノイド圏だとする。モノイド閉の定義として、指数演算を関手として表面に出すスタイルがある。[-, -]:Cop×C→Cという2変項関手(指数関手)があって、自然な集合の同型ΨA,B,C:C(A(※)B, C) = C(A, [B, C])が与えられているとき、[-, -]とΨの組…

f*の展開公式

※ここでは、f∨g = Δ;(f + g);∇ とする。f* = 1 ∨ f+ を絵算で示すときに、どうも次の公式が必須なようだ。 ∇;Δ = (Δ+Δ);(1+σ+1);(∇+∇) □≡(Δ+Δ);(1+σ+1);(∇+∇) と置けば、 ∇;Δ = □ ∇;Δ = □は、双代数(Δと∇を持つ代数)の公理だったりもする。η、εが単位、余…

トレース分解定理:詳細

定理の記述Cがトレース付きデカルト圏として、Cにおけるf:A×X→B×YのトレースTr(f)は、次のように分解した形で書ける。 fの第一射影f1をfout(出力関数)、fの第二射影f2をftran(遷移関数)とすると、Tr(f)は、ftranの不動点であるfloopとfoutの和(に近い形…

トレース分解定理:概略

「繰り返しx*と強い繰り返しx+、長谷川の不動点補題」で言及した定理をトレース分解定理と呼ぶことにする。かなり一般的/周知の事実なので、個人名を冠するのはふさわしくない、と思い直した。さて、このトレース分解定理によれば、デカルト圏のトレースは…

絵算関係

6月に書いていた以下のようなエントリー。 6月14日 絵算でゴー 6月16日 トレースの再現 6月20日 Kozen圏のスターとトレース なんらかの形にまとめておいたほうがいいと思う。

トゥラエフ主移動とクロスオーバー公式

トゥラエフ移動は、細かく分類すれば1ダースある。が、特有な移動は次の図で示すものだ。 これをトゥラエフ主移動と呼ぶことにする。極大点+二重(交差)点という特異点の解消に対応する。※ トゥラエフ→http://d.hatena.ne.jp/m-hiyama-memo/searchdiary?wo…

守れていないこと

「まとめ」を入れよう。 出典を明らかに、特に非オンラインな文献。 参照(リンク)には著者とコメント、印刷ページ数、印刷したかどうか、を入れる。 過去の関連エントリーにはできるだけリンク。 ダイアリーブックでは画像が落ちることを意識したほうがい…

バカキリ本

Bojko Bakalov, Alexander Kirillov "Lectures on Tensor Categories and Modular Functors" http://www.amazon.co.jp/gp/product/0821826867 キリロフ(Kirillov)の講義がベース、バカロフ(Bakalov)は受講者だろう。

暫定案

「フェース」じゃなくて「フェイス」にした。 フェイス:コンパクト閉圏における域、余域 フロントフェイス:域 バックフェイス:余域 ユーザーサイド: フロントフェイスと同じ クライアントサイド: ユーザーサイドと同じ プラットフォームサイド: バック…

全体的な構造と定式化

ソフトウェア的な技法 圏論的な解釈 論理計算 ラムダ計算 具体的なモデル ソフトウェア的な技法としては、とりあえずはコンベンションと動的(実行時)演算ライブラリだけを準備して、徒手空拳でも使えることをアピールしよう。もちろん、コンテナ(自動的な…

手抜きコンポネント・コーディング

ポートベース・コンポネントを書くときに、できるだけコーディング量を減らすには: すべてフィールド方式を使う。 それが無理なときは: セッターが必要なポートが少数(1個か2個)なら、そこだけセッターにする。 セッターの使用が多いなら、混乱を避ける…

有向グラフの指数(exponentiation)をもっと調べる

「有向グラフの指数(exponentiation)」の続き。AAが3頂点6辺だという別な状況証拠を示します。当該のAは、2頂点3辺(うち非自明な辺は1本)の反射的有向グラフ(を指す固有名詞)でした。Aはまた、二元集合を台集合(underlying set)とする線形順序構造と…

janusのシーケント計算

参考: 対称モノイド圏のシーケント計算 - 檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編 順序ベース多圏と名前ベース多圏、シーケント計算 - 檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編 レコード形式指標に対するセオリーとシーケント - 檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編 janusコ…

3次元的な図式

トレース、対称またはブレイドによる交差、Kelly単位を3次元方向に描くと、図がスッキリすると思う。トポロジカルにも何か面白そうだし。

方陣行列から二部グラフへ

普通の2×2行列とかで、各成分を乗法作用の射とみなす。 4つの射(成分)と、対角、余対角(加法)を使って、行列を回路として表現する。 トポロジカルに変形して、行列の二部グラフ表示を得る。 ここでも、ΔX+Y = (ΔX + ΔY);(X + σ + Y)がミソ。

ブラックなもの

ブラックボックス(外から中を見て) ブラックルーム(中から外を見て) ブラックウォール(外と中を対等に考えて)

絵が素晴らしい論文

"Topological and conformal field theory as Frobenius algebras" Ingo Runkel, Jens Fjelstad, J¨urgen Fuchs, and Christoph Schweigert →http://www.mth.kcl.ac.uk/staff/i_runkel/PDF/canb.pdf 絵が素晴らしい。印刷した。

ω完備順序半環上のベキ級数の圏

Rが順序半環で、「上昇ω列の極限が常に存在する」という意味で完備とする。Xが集合として、R[[X]]を形式ベキ級数の半環とする。型式ベキ級数fで、出現する変数(Xの元)が有限で、f(1)が上昇ω列を定義するようなもの全体をR([X])とする。Yの有限部分集合で定…

コピー可能性、対称の入れ替えは自然性、

Cがモノイド圏として、C→Cの関手IとDを、Iは恒等、D(X) = X×Xとする。δ::I⇒D が自然変換であるためには: δX;(f×f) = f;δY これは、fが分岐δに関してコピー可能の条件と同じ。C×C→C×Cの関手JとFを、Jは恒等、Fはフリップとする。σ::J⇒F が自然変換であるため…

印刷済みを表記

論文への参照は、印刷したかどうか書いておいたほうがいい。

ラベル付き遷移系

A, Bなどをアルファベット(ラベル集合)として、S, Tなどを、それぞれA, Bラベル付き遷移系とする。S, Tの状態空間はX, Yとする。S+T, S×T, S#T を次のように定義できる。 系 アルファベット 状態空間 S + T A∪B X + Y S×T A + B X×Y S#T A×B X×Y 無音記号…