このブログは、旧・はてなダイアリー「檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編」(http://d.hatena.ne.jp/m-hiyama-memo/)のデータを移行・保存したものであり、今後(2019年1月以降)更新の予定はありません。

今後の更新は、新しいブログ http://m-hiyama-memo.hatenablog.com/ で行います。

2007-03-01から1ヶ月間の記事一覧

少し変わったラムダ計算

「カリーをもっと -- ラムダで考えるカリー化」(http://d.hatena.ne.jp/m-hiyama/20051215/1134614762)って面白いな。自分のエントリーだけど。

λとμは親戚か?

Luigi Santocanale "From Parity Games to Circular Proofs (2002)"→http://citeseer.ist.psu.edu/santocanale02from.html (12P) にμ項の絵が在るのだが、これがまた、僕がカリー/ハワード対応をでっちあげるために描いたλ項の絵と同じなんだわ。どういうこ…

テンパリー/リーブ圏と図式代数

テンパリー/リーブ代数のように、図式(diagram)の同値類を基底(生成系)にして、図形の演算(境界結合、直和など)と係数の演算(主に足し算とスカラー乗法)を組み合わせてできる代数を図式代数(diagram/diagrammatic algebras)と呼ぼう。特に次元が1…

テンパリー/リーブ圏の生成元

ジョーンズ関係式による定義では、恒等I:1→1、「上に∪、下に∩」であるX:2→2、ループ◇:0→0の3つが生成元になる。それに対して、恒等I:1→1、Λ:0→2、V:2→0を生成元にする方法もある。X=V;Λ、◇=Λ;V。これを逆に解こうとすると係数が必要になりそう。ん? どうな…

テンパリー/リーブ圏のスカラー

テンパリー/リーブ圏のスカラーのことを書いておく。TL(0, 0)を、アブラムスキーは(抽象)スカラーと呼んでいる。スカラーは可換モノイド(可換性はケリーによる)になる。もし、圏がAb-豊饒なら可換環になることがわかる。係数なしの純幾何学的には、TL(0…

テンパリー/リーブ圏

テンパリー/リーブ圏で遊ぶのは、もう単なる趣味だわな。なんか僕は、針金細工(ワイヤークラフト、ワイヤーワーク、ワイヤーアート)みたいんが好きなんだよね(http://www.d1.dion.ne.jp/~phantaz/frhow.htm 面白い)。カウフマンのブラケット関係式(一…

コンパクト乗法的線形論理

白旗さんのアレ(例えば、http://www.fbc.keio.ac.jp/~sirahata/Research/cmll.pdf)から推論規則を抜き出しておこう。公理は、コンパクト閉圏C(モデルの圏)から適当に選んだ射達、ただしidは全部入れる。それと、|- I(Iは単位)。CがΣから生成されている…

テンパリー/リーブ圏とその周辺

アブラムスキーの"Temperley-Lieb Algebra: From Knot Theory to Logic and Computation via Quantum Mechanics"(http://web.comlab.ox.ac.uk/oucl/work/samson.abramsky/tambook.pdf)をチラチラと眺めて思ったことを記す。The TLTLは固有名詞で、the Temp…

離散物理としてのペトリネット by アブラムスキー

アブラムスキーの示唆は面白い。The n-Category Cafe'(http://golem.ph.utexas.edu/category/)の記事 http://golem.ph.utexas.edu/category/2007/03/computer_science_and_physics.html に、次の参照があった。 What are the fundamental structures of co…

テンパリー/リーブ圏、キターッ

アブラムスキーがテンパリー/リーブ代数を語る - 檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編 ウギャギャギャギャ、すっげー、テンパリー/リーブ圏(Temperley-Lieb categories)、モノイド閉圏だー! しかも可換環Rに関してR加群でenrichだしぃ。こっ、これは遊べる…

シミジミそうだよね、資源とエコロジー

線型論理とエコ経済 - 檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編 コピーもゴミ捨ても有料 -- 我ながらじつにまったく実感がこもった言葉だ。いずれは対称(置換)もコストがかかるのかも。こうして、コスト意識から非可換線形論理に導かれるのかもしれない。

アブラムスキーがテンパリー/リーブ代数を語る

The n-Category Cafe'(http://golem.ph.utexas.edu/category/)の記事 http://golem.ph.utexas.edu/category/2007/03/computer_science_and_physics.html 経由で知った:Abramsky "Temperley-Lieb Algebra: From Knot Theory to Logic and Computation via …

観測者側の系

観測子とは何であるか - 檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編は少し変だった。次のように考えるべき。実験観測をする側に、刺激(または信号)の履歴(または記憶)を蓄積しているデータHと、観測量または観測命題Pがある。新しい刺激・アクションaを投入すると…

線型論理とエコ経済

避けて通っていた線形論理をほんの少しいじってみた。で、線形論理がresource sensitive/awareだって意味がなんとなくわかった。縮約規則は対角=コピーだし、水増し規則は射影=要るほうを抽出=要らないほうを破棄すること。コピーもゴミ捨ても有料なのだ…

小ネタ:1次元空間とテンソル積

ベクトル空間の直和(むしろ、双積と呼びたいが)は、1次元空間に制限しようとしても無理だ。1 + 1 = 2 だから。しかし、テンソル積は1次元空間だけに制限できる(0次元空間を入れても大丈夫)。考えてみると、テンソル積は小学校から出てくるんだよな。速さ…

小ネタ:単位対象は終対象じゃないこと

モノイド圏で、×、1とかの記号を使っていると、ついつい1を終対象だと思ってしまうことがある。そんときは、K-ベクトル空間とK-テンソル積の圏を思い出してみる。Kは終対象じゃない! A→Kはイッパイあって、双対空間ができるよ。

Jacob Lurie ファンクラブ

ヤコブ・ルーリエは、「神様は才能を公平に分けない、極端な偏りがある」証拠となる人物だな。亜細亜の片隅のあなぐらから応援しよう、っと。田舎のオッサンが、「北島サブちゃんも凄いけど、氷川きよしね、アイツも演歌の天才だね、いいよー、きよし君」と…

結局は図形の組み合わせ論では?

高次圏まで含めた圏とは、“なんらかの意味で「きれい」な”多面体分割を与えられた図形(CW複体とか)じゃなかろうか。その図形に代数演算がたくさん含まれている。代数的な法則は up-to-homotopy、または up-to-isotopy でしか成立しない。up-to-homo/iso-to…

シーケント計算、書き換え/正規化構造

証明は自然演繹とする。 仮定と結論を持つ証明図(ペトリネット風グラフ) グラフ書き換え規則としての推論規則、書き換え過程としての証明行為 仮定を除く(含意導入)規則 公理は仮定と考えない 特殊ケースとしての仮定のない証明図 非形式的なシーケント…

let式、上江州計算、カリー/ハワード対応

Nick Benton他 A Term calculus for Intuitionistic Linear Logic →http://research.microsoft.com/~nick/tlca93.ps Masahito Hasegawa, Logical Predicates for Intuitionistic Linear Type Theories (1999) → http://citeseer.ist.psu.edu/hasegawa99logic…

型宣言と型判定

変数xと型記号(ソート)Aに対して、x::A (普通はx:A)を変数の型宣言と呼ぶことにする。型宣言の集合を型環境と呼びΔ、Γなどで表す。型環境には、同じ変数の宣言が2回以上は登場しないとする。型環境に登場する変数の集合をVar(Δ)と書く。Var(Δ)とΔは同じ…

観測子とは何であるか

面白いことに気が付いた。Σをアルファベット(アトミック・アクションのラベル集合)とする遷移系Tがあったとする。それに、観測子(オブザーバー)φが付いているとする。φは|S|→V という写像。ここで、|T|はTの内部状態空間、Vは観測値(量)の空間である。…

続・随伴相方

うーん、随伴相方(adjoint mate)の解釈が間違っていたかも。F:C→D, G:D→Cで、D(F(A), Y)≒C(A, G(Y)) のとき、(f:F(A)→Y in D) と (g:A→G(Y) in C)が対応しているとして、fとgを相方(mate)と呼んでいるようだ。つまり、関手のあいだの関係ではなくて、圏D…

随伴相方 adjoint mate

F -| G が随伴対のとき、Fに対するG(=Fの右随伴)、Gに対するF(=Gの左随伴)を、随伴相方(adjoint mate)と呼ぶことがあるようだ。これはいい! が、「あいかた」って訳語はどうかな。相棒、連れ -- よけいマズイ。配偶者 -- 関係が強すぎ。カタカナ語…

モノイド閉圏でウエス(上江州)計算

本編に次のエントリーを書いた。 モノイド圏、豊饒圏、閉圏と内部ホム - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog) 閉圏、弱いラムダ計算、弱い論理 - 檜山正幸のキマイラ飼育記 (はてなBlog) で、上江州<うえす>流ラムダ計算ならモノイド閉圏でも定式化でき…