平均値
[過去に書いたものだが] 頭痛がする統計用語・記法のシリーズ、延々と。
「平均」という言葉も文脈依存の激しいオーバーロードだが、確率変数の期待値はE[-]、平均値関数をmeanとでもしてある程度は区別できる。また、記号の乱用ではあるが、mean(x)とmean(X(n))と書いて、平均“値”関数と平均“量”確率変数の区別ができる。
平均の3種の意味は:
- スカラー確率変数Xの期待値 E[X]
- nベクトルx(n)に対する関数 meann(x(n))
- n確率標本X(n)に対する確率変数 meann(X(n))
これらは本来別物である。期待値は汎関数である。最後の平均量確率変数の定義には、「確率標本=標本代数の基底」が必要になる。nごとに定義も変わる。
期待値汎関数、平均値関数、平均量確率変数は次の特性を持つ。
- E[meann(Xn)] = E(X)
- limn→∞ meann(Xn) は E(X) に台を持つデルタ関数に確率収束する。