定数と汎関数とパラメータ(母数)
[過去に書いたものだが] 頭痛がする統計用語・記法のシリーズ、延々と。
μ、σ2、σなどは用途が決まった定数だが。定数とは汎関数である。汎関数の定義域は、分布の空間。ただし、分布の空間が怪しくて、
- 確率変数の空間
- 確率測度の空間
- 密度関数の空間
- 累積分布関数の空間
のどれかは適宜解釈する。密度関数の定義も難しい。密度関数を連続関数に限るかディラック超関数のような超関数も含めるか?
とりあえず、確率変数に対して定数=汎関数が定義されているとして、
- μX : 確率変数Xの期待値 ∈R
- σ2X : 確率変数Xの分散 ∈R≧0
- σX : 確率変数Xの標準偏差 ∈R≧0
標本分散s2などは、記号の類似性を強調しているが、実際にはまったくの別物。s2はRn上のR値関数に過ぎない。n個の確率変数を“代入”して、標本分散統計量を作れるが、標本分散は確率変数(主に推定に使う統計量)であって汎関数ではない。
次の関係がある。E[-], V[-] を、確率変数の期待値と分散だとして、
- μX = E[X]
- σ2X = V[X] = E[(X - E[X])2] = E[X2] - μ2 (μ = μX = E[X])
μ、σ2を変数として使うときは、パラメトリック統計モデルのパラメータ空間Θ⊆Rmの上を走る変数(の成分)である。
- 確率変数は確率とは関係ない(可測構造のみに係る)。
- 確率変数は変数ではない(可測関数)。
- 定数は汎関数である。
- 定数は変数である。
頭痛がする!