証明ストリング図
ストリング図とストリンググラフの関係を使い、グラフ理論的な操作として証明行為=リーズニングを理解する。
キーワード(大事な言葉)の定義:
- 推論ノード:通常の推論規則を表す。複数(0個もあり)の入力(仮定)と1つの出力(結論)を持つ。
- ワイヤー:命題(論理式)でラベルされている。
- 補助ノード: コピーノード、破棄ノード、ラムダノード、交差(crossing)ノードなど。
- 進入境界:ストリンググラフの概念
- 退出境界:ストリンググラフの概念
- マージ:併置と同じ。直和グラフを作ること
- カット結合:シーケントのカット規則に相当
- ブランチ:ひとつのノード(推論ノード、補助ノード)と隣接する命題頂点からなる部分グラフ、スパイダーと同じ。
- 許容ブランチセット(admissible branch set):「正しい」と認めるブランチの集まり
- 正しい証明ストリング図:すべてのブランチが許容ブランチセットに入っている。
証明ストリング図の特徴と注意
- 正しい証明ストリング図であっても、ツリーとは限らない。コピーブランチと∧-導入ブランチの縦結合はダイヤモンド形を含む。
- 正しい証明ストリング図であっても、DAGとは限らない。ラムダノードはサイクルを作る。
証明ストリング図は、描き変え規則で描き変えられる。
否定を矛盾で定義している場合などは、ラベルである論理式自体が置き換えられる。これはラベルの書き換え。描き変えではない。描き変えには部分グラフとしてのリデックスがあり、描き変え結果としてのリザルタント(コントラクタム)がある。
描き変え リデックス→リザルタント では、境界保存条件が課せられる。通常のタクティクでは、ゴール=未知ノードからサブゴールズを生成するのを問題にするので、境界保存条件が全く見えなくなる。