プロップとTQFT:マクロTQFT
プロップ回りでは、ハックニー/ロバートソンの http://arxiv.org/abs/1207.2773 と、あとボブ・クック関連の http://www.cs.ox.ac.uk/people/bob.coecke/andrei.pdf もあった。この論説にタイトルがないが、学生の Andrei Akhvlediani(https://www.cs.ox.ac.uk/people/andrei.akhvlediani/)のものか? まだドラフト? よくわからんが立派な論説だ。
1つのTQFTは、コボルディズム圏Cと適当なベクトル空間の圏Vに対するモノイド関手 Z:C→V だ。TQFTのミクロ理論(あるいは個別理論)は、特定のTQFTを調べるが、マンダラ理論としては不適切で、すべてのTQFTを一挙に考えるマクロ理論が必要だ。
「コボルディズム圏の圏」(ドクトリン)Cと「表現圏の圏」(これもドクトリン)Cを考えて、C∈|C| と V∈|V| に対するヘテロセット Het(C, V) として「C上のV値TQFTの全体」を考える。さらに、CとVをそれぞれのドクトリンのなかで動かすとプロ関手になる。
プロップの圏をPropとすると、ドクトリンCをPropにマップする関手Jと、ドクトリンVをPropにマップする関手Eがあれば、
- Het(C, V) := [J(C), E(V] in Prop
のように、Propの内部ホムを利用して、Cop×V→Prop というプロ関手ができる。このプロ関手がマクロな意味でのTQFTと言っていいだろう。