代数の教養 2:分離性とか
分離的〈separable〉という形容詞がよく分からん。次を読むといいかも。
- http://www.math.uconn.edu/~kconrad/blurbs/galoistheory/separable1.pdf 17pages
- http://www.math.uconn.edu/~kconrad/blurbs/galoistheory/separable2.pdf 12pages
紛らわしい記法・用語の件だが、
- [L:K] は、LがK上に有限次元な体のときの(ベクトル空間としての)次元
- (L:K) は、分離次数というらしい。分離性を調べれば出てくんだろう。
- 体K上の多項式 f(X)∈K[X] に対して、fの分解体を K(f(X)) または Kf と書くらしい。LがK-体のときの、u∈L による評価射による像は K(u) と書く。評価像と分解体はまったく違うが似た記号。まったく違うから文脈が異なり大丈夫だ、とも言えるが。
- 体Kの整数環のイデアルを「Kのイデアル」と言うらしい。K自体はイデアルがない(自明なものしか)なので、「Kのイデアル」そのものは意味がないから、「の整数環」を補って解釈せよ、ってことらしい。
- 「(体の)拡大」という言葉で、基礎体K上の多元環としての体Lと、τ:K→L in Field の両方を指しているようだ。適宜、切り替えて解釈。
- 同じ形容詞が、多元環(特に体)の元、元の最小多項式、多元環全体に使われることがある。分離的も、多項式が分離的、元が分離的、体が分離的とか。