改善案:ベイズのとき
改善案:パラメトリック統計モデル - 檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編は、ベイジアンのときもだいたい使える。Modelがプロ関手であったのと同様に、BayesModelもプロ関手として定義できる。
Pはパラメータ領域の圏とする。ただし、今度は P⊆M と考える。Mは可測写像の圏だが、通常の感覚で言えば、集合圏に匹敵するほどに背景として当たり前の圏。PがMの部分圏とは、Pの対象は当たり前のモノ。当たり前のモノとは、位相可測構造を持ち標準測度が載っていること。
- BayseModel(Θ, X) := Map(Θ, G(X))
これは、Modelの定義と同じである。が、今回はP⊆Mなので、モデル(ヘテロ射) f:Θ→X in BayseModel に対して、クライスリ拡張 f#:G(Θ)→G(X) が定義できる。これは、測度を測度に移す写像。
ベイジアンモデルでは、クライスリ拡張で、モデルに伴う測度の前送りが定義できる。これだけがベイズ特有で、あとは変わらない。
Stochはもともとクライスリ拡張ができるから、ベイズにするとは、Stockの射をモデルとすること。古典モデルは完全なヘテロ射で、域と余域はまったくの別物で、等質性/一様性は前々ないが、ベイズモデルはホモ射で、一様性がある。パラメータ空間達PはStochに埋め込まれ溶け込まれているから、Stockの計算をすればいい。
一応用語を定義しておく。
- 確率写像 : Mの射
- パラメータ対象: Pの対象
- パラメータ射/パラメータ変換: Pの射
- モデル射:パラメータ対象からの確率写像
- 非モデル射: モデル射ではない確率写像。パラメータ対象以外から出る射。
- 非パラメータ射: パラメータ対象のあいだを結ぶStochの射で、パラメータ射ではないもの。
- クリスプ射: Mの射、またはStochに埋め込まれたMの射。
- 確率変数: クリスプな非モデル射
クリスプな射は非確率的〈nonstochastic〉だから、確率変数とは非確率的な関数を意味する。