慣用句、慣用記法の解釈 その2
次の表現はほんとに意味不明だった。
- X = (X1, ...., Xn) を確率変数として、関数 f(X) を考える。
普通に解釈すると、fは可測関数Xを引数に取る汎関数、そう思っていると全く意味が通じない。
fは確率とも確率変数(可測写像)とも何の関係もなくて、f:Rn→R という単なるn変数の実数値関数。それだけ。なぜに「確率変数の関数」と言うのか?? おそらくは、確率変数(のタプル)の値の空間であるRnを定義域とする関数。この用法では、X:Rn と同じ。
ところが、xはXの標本(実現値)とか言って、x = (x1, ...., xn) に対して、f(x) を考えるとか言う。f(X)とf(x)の違いをどう説明するのか?? 普通に考えたら、この違いは説明不可能だろうよ!
おそくらは、
- f(x) は、λx:Rn.f(x) であり、「f(x)」はRn の関数で、f(x) = f
- f(X) は、確率変数Xを可測写像と考えての、X;f のことで、母集団(の台集合)からの確率変数(可測関数)となる。
端的に言えば:
- λx:Rn.f(x) の略記が f(x)
- λω:Ω.f(X1(ω), ..., Xn(ω)) の略記が f(X)
だと思う。ほんとにそれだけならいいのだが、また別な解釈とかニュアンスがあるかも知れない。この曖昧な用語・記法の習慣は腹が立つレベル。
なんでこんなに解釈に頭をひねらなくてはならないのか。