切断≒要素
数と関数、ベクトル空間とベクトル束、群と群束などをあまり区別する必要はない気がしてきた。
Mが底空間、Eが束(ファイバーバンドル)のとき、A∈Γ(E)のことを、A∈ME とか、いっそ A∈E と書くと具合がいい。ただし、これはいくらなんでもマズイこともあるので、A∈:ME 、 A∈:E と少し区別する。
また積束(自明束)のときは、束M×Fを単にFと書いてもいいだろう。すると、f∈:R は、f∈C∞(M) の意味になる。Tが接束なら、X∈:T はXが接ベクトル場の意味になる。
「∈」が意味する「要素」という概念は、切断によってだいたい実現されるだろう。例えば、(大域)切断が存在しない束は、点を持たない集合に当たる。ただし、点を持たないから空というわけではない! 大域的「点」の存在に対する障害があるのかもしれない。