ヤンキングはさほど一般的ではない
ヤンキング等式とフリップターン等式、どちらかが成立すればもう一方も成立する(ただし、ジグザグは大前提)という意味で同値だが、ヤンキング(したがってフリップターン)が必ず成立するわけではない。
2次元から外にでないで紐のヤンキングをしようとすると、ねじれ(twist、よじれ、ひねり)がダマになって紐に残ってしまう。フリップターンでもモチロン同様でダマをほぐすことはできない。ねじれを考慮すればリボン圏になる。ねじれ付きヤンキング等式は Tr(σ) = θ となる。ここで、θ=θXはツイスト同型と呼ばれる射で、End(X)内でZと同型な群をなす。ツイストの群を自由群以外に取ると何か面白いのか? わからない。
一方、バッファの半圏を考えると、フィードバック遅れが生じる。ヤンキングを成立させるには無限バッファが必要で、結果的にIdも無限バッファとなり、完全非同期な圏ができる。
一方で、非対称圏ではヤンキングを定式化できないので、もとよりヤンキングは無意味となる。
ヤンキングはそれほど必然性があるわけではなくて、むしろ、特殊なケースで成立している。