軸的圏(pivotal categories)
定義を述べておく。
(C, ×, I)がモノイド圏(対称性は仮定しない!)。(-)*:|C|→|C|、η、ε:|C|→Cが次の条件を満たすとき(C, ×, I, (-)*, η, ε)を軸的圏と呼ぶ。
(-)* はモノイド圏上の対象上双対作用(dualizer on objects)だとする。つまり、
- A** = A (対合性)
- (A×B)* = B*×A*
- I* = I
射の族η、εは、対象Aごとに(A, ηA, εA)が(左)双対系を定める。つまり、S字とZ字のジグザグ等式を満たす。さらに:
- ηI = I
- ηA×B = ηB;(B*×ηA×B)
射fに対してその双対の定義が二種類生じるが、それらが等しい。コンパクト閉圏では、二種類の双対が等しいことを示せるが、軸的圏では公理として仮定する。