多圏上のシーケント計算
シーケント計算は、別に論理と考える必要はなくて、単なる計算法と割り切ったほうがいいようだ。
トレース付き対称多圏(traced symmetric polycategory)を考えることはできる。そこでの計算はシーケント計算が便利。まずは、トレースによるカット(trace-cut)を基本推論として導入する。
Γ, x ⇒ Δ, x
----------------[trace]
Γ ⇒ Δ
トレース・カットを使って伝統的なカットを導いてみる。
Γ ⇒ Δ, x x, Φ ⇒ Ψ
-------------------------[monoidal product]
Γ, x, Φ ⇒ Δ, x, Ψ
-------------------------[symmetry]
Γ, Φ, x ⇒ Δ, Ψ, x
-------------------------[trace]
Γ, Φ ⇒ Δ, Ψi.e.
Γ ⇒ Δ, x x, Φ ⇒ Ψ
==========================[cut]
Γ, Φ ⇒ Δ, Ψ
これって、f;g = Tr[(f×g);σ] のことだ!
命題変数に順序が入れば、それから公理系を作れる。図形的には有向グラフから多圏を作って、その上でシーケント計算することになる。極性(polarity)は否定(negation)として解釈することもできるだろうし、ベキがあればそれはimplicatioになる。
そういや、白旗さんも線形論理の文脈でコンパクト閉圏を持ち出していたし、線形分配圏(多圏)も線形論理から来ていた。線形論理には近付きたくなかったのだが、なんか引き寄せられているような、、、