このブログは、旧・はてなダイアリー「檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編」(http://d.hatena.ne.jp/m-hiyama-memo/)のデータを移行・保存したものであり、今後(2019年1月以降)更新の予定はありません。

今後の更新は、新しいブログ http://m-hiyama-memo.hatenablog.com/ で行います。

対称群の作用、ビーズのネックレス、古代の絵心

絵算をしていると、モノイド積(図形的には並置)にブレイド群が作用しているのが自然に感じる。対称の基底である転置(入れ替え)は、ブレイドのアルチン基底(隣を入れ替えるフリップ)βとβ'(逆元)を同一視してできるけど、この同一視は、紐が互いにすり抜ける(幽霊みたいな)現象に対応する。この交差した紐の上下すり抜けを許す計算が「ブレイド群を対称群に退化させる」ことになっている。

ブレイドにしろ対称にしろ、インディオ(だかなんだか正確にはわからんが)の石とか木とかに穴を開けたビーズに紐を通して、さらに編み上げて作るネックレスみたいなイメージだ。両端を引っ張って伸ばすとか、輪にするとかの操作がブレイド/対称の計算、トレース計算になっている。

ペンローズテンソル計算は「ヒエログリフ」と呼ばれるが、確かに何か原始的、原初的、あるいは呪術的な感じがする。僕は、古代の壁画のような図像がそもそも好きなんだよな。絵算をしていて楽しい感じがするのは、なんか原初的/太古の絵心を刺激されるせいかもしれない。