高次射の定義の形式化
随伴に関する注意事項 - 檜山正幸のキマイラ飼育記で書いた、「構造か命題か」の問題があるので、構造としての随伴対は、adj(L -| R) と書いて、L -| R は命題として使うことにする。
ほんとは絵で描くのが良いのだが、なんとかアスキーで定義を書いてみる。ネタは、"バスケス-マルケス 2015"(https://arxiv.org/abs/1510.04724)の付録の定義群。
随伴系を対象とする2圏を 2Adj と書いて、随伴系(0-射)のあいだの射(1-射)を定義してみる。ここで:
- v⇒ : 二重圏の2-射をストリング図で垂直方向(ペースティング図では斜め方向)に考えたもの。
- v= : 二重圏の明示的等号である2-射(可換四角形)を垂直方向に考えたもの。
- α ←(v-inv)→β : αとβは互いに垂直方向に逆。
- α ←(mate)→β : αとβは互いにメイト対応している。
- L~ は、もとの論文ではオーバーライン
For L:X→C, L~:Y→D, R:C→D, R~:D→Y Given L -| R, L~ -| R~ For J:C→D, K:X→Y, λ:: L*T v⇒ K*L~ : X→D Given (R*K:: v= J*R~ :C→Y) ←(v-inv)→ (J*R~ v= R*K :C→Y) ←(mate)→ (λ:: L*T v⇒ K*L~ :X→D) Define Ψ:adj(L -| R) → adj(L~ -| R~) in 2Adj :⇔ Ψ = (J, K,λ) End
次のように書いても同じ。
For L:X→C, L~:Y→D, R:C→D, R~:D→Y Given L -| R, L~ -| R~ Define Ψ:adj(L -| R) → adj(L~ -| R~) in 2Adj :⇔ Ψ = (J, K,λ) Where J:C→D, K:X→Y, λ:: L*T v⇒ K*L~ : X→D SuchThat (R*K:: v= J*R~ :C→Y) ←(v-inv)→ (J*R~ v= R*K :C→Y) ←(mate)→ (λ:: L*T v⇒ K*L~ :X→D) End
一応これで、随伴系のあいだの1-射 Ψ:adj(L -| R) → adj(L~ -| R~) in 2Adj は定義される。絵を描かないとピンとこないと思うが。
次に2-射 Γ::Ψ ⇒ Ψ' : adj(L -| R) → adj(L~ -| R~) in 2Adj を定義する。Ψ'の構成素は、Ψの構成素(名)にすべてダッシュを付けたやつとする。
For α::J v⇒ J':C→D, β::K v⇒ K':X→Y Given (λ;β)*L~ = (L*β);λ' :: L*T v⇒ K'*L~ : X→D Define Γ::Ψ ⇒ Ψ' : adj(L -| R) → adj(L~ -| R~) in 2Adj :⇔ Γ = (α, β) End
あるいは、
Define Γ::Ψ ⇒ Ψ' : adj(L -| R) → adj(L~ -| R~) in 2Adj :⇔ Γ = (α, β) Where α::J v⇒ J':C→D, β::K v⇒ K':X→Y SuchThat (λ;β)*L~ = (L*β);λ' :: L*T v⇒ K'*L~ : X→D End
ある程度は形式化した書き方が出来る。