belief:信じ方
○は望ましい態度。△は望ましくはないが致し方ないこともある。×はやってはいけないこと。
- [定義に対して] ○ 言葉や記号の約束だから、守る(信じる/信じないとは別問題)
- [公理に対して] ○ 経験と直感からとても納得できるので信じる。
- [公理に対して] ○ 実験的に/試しに信じたことにする(本心から信じてなくてもよい)。[この場合の公理は仮説的]
- [公理に対して] △ 納得感はないが、学習や仕事の都合でいったん受け入れる。
- [定理に対して] ○ 証明が十分に納得できたので信じる。
- [定理に対して] △ 証明は見てないが、学習や仕事の都合で結果のみ利用する。
- [定理に対して] × 納得感はないし、証明も見てないが、なんとなく信じて憶える。
信じ方の原則
否定に関する整合性(無矛盾性)
- 命題Aに○を付けたなら、(not A)には×を付ける。
- 命題Aに×を付けたなら、(not A)には○を付ける。
- 命題Aに?を付けたなら、(not A)にも?を付ける。
二重否定の原則
- 命題Aと命題(not (not A))には同じマークを付ける。
「xさんを好き」と「xさんを好き ではない ではない」には同じマーク。「…と言えなくもない」のような曖昧性は排除。「…と言える ではない ではない」は「…と言える」だから「…」と同じ。曖昧語、婉曲表現を使ってゴマカシたり、どっちつかずの態度は許されない。真偽が確定できないなら'?'を付ける。'?'を付ける行為は、ゴマカシではない。明確な意思表示。
- ?が付いた命題を○が付いた命題と同じように扱ってはならない。
- ?が付いた命題を×が付いた命題と同じように扱ってはならない。
- ただし、仮説的公理のときは、心情的に?でも○として扱う。
信じ方:
- 帰納的な確信: 実例と経験から信じる。自分の経験が全てのケースを網羅してるわけではないが、今後も例外は出ないと信じる。
- 演繹的な確信: 証明が正しいから結論の主張も正しいと信じる。証明だけが正しいと結論は信じられない。前提も正しいと信じている。
- 逆帰納的な確信: 仮説から演繹される結論を事実や経験と照合して正しいので、仮説も正しいと信じる。
他人に強制されない確信:
民主主義や平等主義の背後には、
- 誰も、信条・思想・行動を他人に強制・支配されることはない。
- 誰も、自発的、自律的、自由に考えて行動してよい。
といったテーゼがあるだろう。だとすると、次のような行為はそのテーゼに反することになる。
- 他人の言ったことを判断せずに信じる/信じざるを得ない。反論も疑問も許されない。
- 他人の支持・指令に忠実に従って行動する。行動・行為の意義や意味は分からず、決まった手順から外れることは許されない。
これはいわば奴隷の環境。「誰も奴隷ではない」が先のテーゼ。しかし、奴隷の環境や奴隷の行動を望む人もいる。