メイト定理
メイト〈mate〉に関してnLab項目 https://ncatlab.org/nlab/show/mate を毎回参照するのだが、分かりにくいペースティング図を解釈して、毎回忘れる。ここに、ストリング図を描いておく。
状況設定は、
- Title: Multivariable adjunctions and mates (2012)
- Authors: Eugenia Cheng, Nick Gurski, Emily Riehl
- Pages: 52p
- URL: https://arxiv.org/abs/1208.4520
次のような絵になる。(下に説明)
随伴系が2つある。
- (ε, η): F -| G :B→A
- (ε', η'): F' -| G' :B'→A'
この状況で、
- Nat(S*F', F*T:A→B') Nat(G*S, T*G':B→A')
という自然変換集合の同型がある。これをメイト対応〈mate {correspondence | bijection | isomorphism}〉と呼ぶ。メイト対応で対応する2つの自然変換は、互いにメイトであるという。どっちが左とか右はないようだ。
メイト対応の向きも特に“決め”がない。今回の設定では、
- 左から右: ∪(-)∩
- 右から左: ∩(-)∪
2つある随伴を自明な随伴系 C^ -| C^ :C→C にしたり、図で左側の圏を自明圏にしたりすると、メイト定理の特殊形が得られる。モノイド圏における射の双対(左右の別がある)、単一の随伴系のホムセット同型などが特殊な形の例。
また、単一の随伴系の持ち上げ定理もメイト対応から得られる。
引用した論文では、多変数随伴のメイト定理を示している。
[追記]
メイト対応の片方を ∪/∩または∪-∩とすると、もう一方は∩\∪または∩-∪と書ける。
- ∩(∪-∩)∪ = (-)
- ∪(∩-∪)∩ = (-)
メイトと同義語で
- 随伴(adjunct)
- 共役(conjugate)
- 転置(transpose)
- 双対(dual)
使い分けはまったく曖昧。どうにもならない。
とりあえず、転置オペレーター/反転置オペレーターを使っている。ただし、方向と名前を決める基準が何もない。特にメイトになるとどうしようもない。お手上げだ
[/追記]