セルとダイアグラム
Globularのセルは、セル複体(胞複体)のセルとは全然違う。コンピュータッド理論の生成射(generating morphism)なのだと思う。高次圏の高次射をセルと言うが、これとも違う。任意の高次射がセル(生成高次射)なわけではない。
n-セルとn-ダイアグラムの帰納的な定義は次。0-セルだけは未定義概念。
- 0-セルは0-ダイアグラムである。
- n-ダイアグラムの恒等(identity)は(n+1)-ダイアグラムである。
- 2つのn-ダイアグラムのペアは(n+1)-セルとしてよい。
- n-セルはn-ダイアグラムである。
- n-ダイアグラムにn-セルを接合(アタッチ)したものはn-ダイアグラムである。
「してよい」とは、セルとして登録可能なこと。任意のダイアグラム・ペアはセルになる潜在的可能性を持つが、セルとして機器別するかどうかは意図・判断による。
恒等はダイアグラムであるが、セルにはなれない。ただし、恒等はダイアグラムであるので、セルのソースやターゲットにはなれる。
セルと指標の関係は:
- 指標の要素はセルである。
- すべてのセルは指標の要素である。
- つまり、指標=セルの集合。
Globularでは、指標以外に保存場所(ストレージ)がない。ダイアグラムに名前を付けて保存することができないので、指標を流用する。
- 目的のn-ダイアグラムをソースとターゲットとする。
- 出来た(n+1)-セルに名前を付けて、n-ダイアグラムだと思う。
- 2枚のスライスは同一なので、Restrictでスライスをダイアグラムとして取り出せばよい。
Globularには、セルのソース/ターゲットを表示する機能がない。次のようにする。
- 次元が2以下なら目視で主カラー領域を見る。主カラーとは、主方向に対するカラー(襟)。
- 次元が3以上なら、目的のセルをダイアグラムとして表示する。
- 射影のコランク(ファイバー次元)を0に設定する。
- スチル(写真)ビューが不可能になり、シーケンス(紙芝居、ムービー、アニメーション)ビューになる。
- スライスシーケンスの両端のスライスを取り出すと、ソースとターゲットになる。
ビューイング方式は、
- ダイアグラムの次元が0, 1(ドット図), 2(狭義ストリング図)のときは、写真ビューとなる。
- ダイアグラムの次元が3のときは、紙芝居ビューとなり、Sliceコントロールにスライス番号が出るので、ここを動かして紙芝居にする。
- ダイアグラムの次元が4のときは、入れ子紙芝居ビューとなる。二段階Sliceコントロールにスライス番号が出るので、ここを動かして入れ子紙芝居を見る。
セルのボックス(キャンバス矩形)が、コランクkのプロジェクションされてから、ビューを作る。ビューの次元溢れが生じると、紙芝居ビュー(スライシング)に変換される。プロジェクションとスライシングは別な原理に従う。
- プロジェクションは、番号が若い座標方向が先に潰される(project outされる)(x, y, z)→(y, z)→(z) の順で幾何情報が潰されて、ビュー対象が1次元なら、その1次元は高さ方向=主方向になる。
- スライシングでは、番号が大きい座標方向が先に離散時間化される。離散時刻が紙芝居のフレーム番号になる。溢れ次元数が2以上なら、入れ子紙芝居になる。