このブログは、旧・はてなダイアリー「檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編」(http://d.hatena.ne.jp/m-hiyama-memo/)のデータを移行・保存したものであり、今後(2019年1月以降)更新の予定はありません。

今後の更新は、新しいブログ http://m-hiyama-memo.hatenablog.com/ で行います。

高階確率

高階確率とは、確率測度の空間に可測構造を与えて、その上にさらに確率測度を入れること。今の話は二階の確率となるが、いくらでも高階の確率を考えることが出来る。

測度論的には難しい話になるが、日常的には高階確率は使っていると思う。例えば、競馬評論家がA, B, C, D, Eと5人いて、馬Xが勝つ確率を各自出しているとする。

  • A氏 Xが勝つ確率は80%
  • B氏 Xが勝つ確率は70%
  • C氏 Xが勝つ確率は30%
  • D氏 Xが勝つ確率は50%
  • E氏 Xが勝つ確率は60%

各評論家の過去の実績やコメントを参考にして、信頼度で重み付けして「Xが勝つ平均確率」を出したなら、これは複数の確率を重み(これも測度)で積分しているので、高階期待値を求めたことになる。

「確率分布の確率分布」のようなものを考えることは珍しくないので、日常推論は実は高階確率(みたいなもの)を使っているのだろう。