高階確率
高階確率とは、確率測度の空間に可測構造を与えて、その上にさらに確率測度を入れること。今の話は二階の確率となるが、いくらでも高階の確率を考えることが出来る。
測度論的には難しい話になるが、日常的には高階確率は使っていると思う。例えば、競馬評論家がA, B, C, D, Eと5人いて、馬Xが勝つ確率を各自出しているとする。
- A氏 Xが勝つ確率は80%
- B氏 Xが勝つ確率は70%
- C氏 Xが勝つ確率は30%
- D氏 Xが勝つ確率は50%
- E氏 Xが勝つ確率は60%
各評論家の過去の実績やコメントを参考にして、信頼度で重み付けして「Xが勝つ平均確率」を出したなら、これは複数の確率を重み(これも測度)で積分しているので、高階期待値を求めたことになる。
「確率分布の確率分布」のようなものを考えることは珍しくないので、日常推論は実は高階確率(みたいなもの)を使っているのだろう。