お絵描きで古典テンソル計算:方針
次を参照して、上下左右。池袋駅問題を決める。
古典テンソル計算の添字の習慣と合わせる意味から多数派の「↑→←→」だろう。
添字フリー(index-free)の場合の記号を決める。たぶん:
添字フリーだと、縮約(=部分縦結合)、添字のリネーム(アルファ変換=恒等)、添字の上げ下げ(=双対空間への双射とその逆)などが自在に出来ないので、添字は使う。
- 上付き・下付きの代わりにブラケット内インデックスを使う。
- ブラケット内を矢印で区切る。
- 矢印区切り多重インデックスとなる。二部多重インデックス(bipartite multi-index)とも呼ぶ。
- 例: [k←i,j] とか。
- {1, ..., n} を [n] と書いて、標準インデックス範囲と呼ぶ。
- [k:3←i:2,j:3] とかも使う、k:3 は、k∈[3] の意味で、λ(k∈[2], i∈[2], j∈[3]). という意味がある。
キチンと説明すべきは、
- クロネッカーのデルタが3種類あり、恒等と対応するベント、コベントを意味する。この3種は、添字(インデックス)の位置で区別する。
- 縮約が部分的結合操作であること。
- 添字の上げ下げが双対ペアに対する相互変換なこと。クロネッカーのデルタが関係していること。
絵の描き方は、
- 上下方向が結合方向で、下から上。
- 左右方向がテンソル積方向で、左から右
- 行列は四角かオダンゴで表す。手描きの簡単さからオダンゴかな。
- ベクトルは三角形、コベクトルは逆向きの三角形。
- スカラー値は菱型。
- 対象(型)としてのスカラーは、点線で描いて、後から省略する。
- 三角形、菱形は、点線であるスカラーを省略した形。
- 上下に並べて結合、左右に並べてテンソル積。
- 一致するワイヤーを繋いで部分的結合。
- ワイヤーの入れ替えはσ記号を使う。
- 添字の上げ下げは、クロネッカーのデルタの三角版を使う。
- クロネッカーのデルタを、点線オダンゴ(or 点線四角)、ベント記号、コベント記号で略記。
出てくる絵素(picture element)は、
- オダンゴまたは四角(一般的射)
- 実線(対象)
- 点線(単位対象=スカラー型)
- 三角(ベクトル)
- 逆三角(コベクトル)
- 菱形(スカラー値)
- 点線オダンゴ(恒等)
- ベント(双対の単位)
- コベント(双対の余単位)
- 家形(双線形形式=2-コベクトル=単純な共変テンソル)
- 逆家形(2-ベクトル=単純な反変テンソル)
反変・共変は、基底変換との関係だから、計算と図示では出すべきではない。絵から分かる、絵素のシェイプ、またはプロファイルだけが問題。シェイプ(プロファイル)は目で見れば明らか。絵を描かないから暗闇での意味不明な計算になる。
基本的には、ボブ・クックの記法を採用して、次の2つのを理解できるようにする。
- Kindergarten Quantum Mechanics
http://www.cs.ox.ac.uk/bob.coecke/VaxjoProc.pdf - Quantum picturalism
http://arxiv.org/pdf/0908.1787v1.pdf
クック本人じゃないけど、スライド。
[追記]
- The ZX-calculus is incomplete for quantum mechanics
http://arxiv.org/abs/1404.3633
[/追記]