加群概念
プレ順序集合に対する加群概念
次に順序集合。これはたぶん、たぶんだけど、A上の順序構造とB上の順序構造があるとき、A×B上の二項関係を使って、A+Bに順序構造を入れる話だと思う。
だいたいあってるが微妙に違う。プレ順序集合上の加群概念は、
以上が右加群。左加群にしたいなら、二項関係を T, S の順で考える。
- dが集合S上の距離(非対称、非分離的)
- d'が集合Sと集合Tのあいだのヘテロ距離 d'(s, t)
- d(s, s') + d(s', t) ≧ d(s, t) 三角不等式
T自体は距離空間ではないが、Tの各点tとS上の点との距離は定義されている。上記の定義で右と左を取り替えれば左加群となる。
加群は予想以上にバリエーションがあって、
crossed moduleは既に他の意味を持つので、入れ替えとか切り替えとかにした。入れ替え加群は、右M加群に左N反応が付いたもの、または左M加群に右N反応が付いたものだ。その意味では、responsive module(反応付き加群、反応加群)とか言うといいかもしれない。
モノイド・アダプターは入れ替え加群=反応加群となる。プレ順序集合をモノイドとしての入れ替え加群は、模倣と非常に近い、順序版の模倣だ。となると、オートマトンの模倣も入れ替え加群により定義できるのかもしれない。
入れ替え加群はまた、ベックの分配法則にも近い。左加群と右加群を入れ替える「ほんとの入れ替え」とも関係しそうだ。
オートマトン=加群、バイオートマトン=両側加群(双加群)、トランスデューサー=入れ替え加群なのは間違いない。
トランスデューサー=入れ替え加群であること、プレ順序の入れ替え加群が模倣になっていること、プロアロー・イクイップメントの2セルを使って模倣を定義できること、これらの事実のあいだには関係があるはずだ。