このブログは、旧・はてなダイアリー「檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編」(http://d.hatena.ne.jp/m-hiyama-memo/)のデータを移行・保存したものであり、今後(2019年1月以降)更新の予定はありません。

今後の更新は、新しいブログ http://m-hiyama-memo.hatenablog.com/ で行います。

タオのトレース可換環の表現論 (7) スペクトル理論

ノルムの評価 |ax| ≦ ρ(a)|x| がスペクトル理論使うとすると、代数的スペクトル半径の有限性だけをたよりにスペクトル定理を示す必要がある。

可換代数確率空間のスペクトル理論は、タオの次の記事に書いてある。

区間(スリット)[-ρ(x), ρ(x)] を除いた複素平面上で、x - λ1 の逆 (x - λ1)-1 を構成する必要がある。そのために、カール・ノイマン級数展開を用いる。

このとき、スティルチェス変換というものを使う。

複素変数ξに対する (x - ξ1)-1区間(スリット)[-ρ(x), ρ(x)]の外で定義するのが目標らしい。

観測量xに対して、その多項式P(x)のトレースのノルム |τ(P(x))| を、ξ∈[-ρ(x), ρ(x)] に対する P(ξ) のノルムで評価するのが目的。例えば、|τ(x2)| ≦ sup(ξ2)。

可換実確率空間の場合のベキ等元の十分性(豊富性、稠密性)もスペクトル理論を利用している。