用語に関する解釈
「関数を変数と呼ぶ」はいたるところ。
モノイドを M = (M, *, 1) のように書くのと同じで、台集合と構造を同じ記号/言葉で呼ぶこともしばしば。
母集団は、U = (U, Σ, m, x) だろう。
- Uは台集合
- ΣはU上のσ代数(つまり、可測構造)
- mは、(U, Σ)上の有界測度
- xは実数への可測測度
- 左辺のUは、構造全体
これにより、次のフレーズに意味を与えられる。
- 個体aは母集団の要素 → a∈U (母集団 as 台集合)
- 母集団の平均 → xの測度mによる積分
- 母集団の分布 → mのxによる前送りで得られた像測度
- 母集団が標準分布に従う → mのxによる前送りがR上の正規分布
- 母集団からのサンプリング(1個)→ xのこと
- 母集団からのサンプル(1個)→ xの実現値=Rの要素 (Uの要素ではない)
- 母集団からのサンプリング(n個)→ xのn個のコピーのこと、同分布・独立な族
- 母集団からのサンプル(n個)→ n個のサンプリングの実現値=Rnの要素 (Unの要素ではない)
- サンプルの分布 → 「母集団の分布」と同義になる
- n個のサンプルの分布 → Rn上に作ったテンソル測度(測度空間のテンソル積)
母集団はサンプリングの対象となるので、サンプリング概念が構成できなくてはならない。そのためには、調査・観測・実験のモデルであるxが必要。