単純型付きラムダ
ラムダ計算のセミナーをやるので、[セミナー]タグでネタを記録することにする。
青いProof Theoryの本とは、A. S. Troelstra, H. Schwichtenberg "Basic Proof Theory Second Edition"、著者の読み方(カタカナ表記)はトゥロエルストラ、シュウイッテンブルクかなー??? アブラムスキーやアクゼルもエディターになっているケンブリッヂのシリーズ物の一冊。このシリーズの執筆陣の豪華なこと豪華なこと… と、それはまーいいとして。
- 3.6 (P.85)に片側シーケントの古典論理が書いてある。ここだと、Gentzen-Shutte(ゲンツェン/シュッテ)になっている。ん? ゲンツェン/テイトじゃなかった?
- 8章(p.258)は categorical logic
- 9章(p.283)は様相論理と線形論理
全体にモダンで洗練されている。証明論の本だから当たり前のことだが、モデル論がない。そこがなんかもの足りないね(←別な本読めよ>自分)。
この本から、simply typed lambdaの項の定義、いつでも肩に型(駄洒落じゃない)を付ける流儀:
- 型付き変数 xA, yBなど。
- tA→B, sAに対して、App(tA→B, sA)B
- tB, xAに対して、(λxA.tB)A→B
これから略記を導入する。非常にスッキリ。
同書p.38から、∧と⊃だけの推論:
- ∧の導入規則
- A∧B からのAだけ、Bだけを選ぶ消去規則
- A⊃Bを導入する含意導入規則、ただしAにはラベルを付ける
- モダスポネンス
この本には書いてないが、構造規則として、換(Exchange)と増(thinning, copy, dup)は入れていいだろう。推論規則のアリティを記しておくと:
- 換 2→2
- 増 1→2
- ∧導入 2→1
- 射影 1→1
- 含意導入 1→1 ただし、横から入るループが作られる。
- モダスポネンス 2→1