Yetterの線形代数と行列計算
- Title: Categorical Linear Algebra -- A Setting for Questions from Physics and Low-Dimensional Topology
- Author: David N. Yetter
- URL: http://math.ucr.edu/home/baez/yetter.pdf
- 19ページ、印刷済み
これ、実はムジュカシイのだけど、いつも使っている行列の絵(片方向二部グラフ)だけは理解できる。この二部グラフの図示に関して、イエッターは次のように言っている。
- 辺ラベル(係数)が0なら、その辺を取り除く。
- 両端が同じ辺が複数あるなら、ラベル(係数)を足して辺を1本に集約する。
これは、グラフの簡約(正規化、execution)ルールになっている。このルールと、頂点形状が同じグラフの重ね合わせ、境界グルーイングを組み合わせると、行列の和と積の計算になる。特に、たくさん(実は少数でもいいが)のグラフを重ね合わせ/グルーイングしたとき、その簡約形は経路和で与えられることが素直に納得できる。
片方向二部グラフを平面ではなくて、3次元(以上の)空間で考えたほうが自然かもしれない。たとえば、f∨g = Δ;(f×g);∇ というタイプの等式を「右辺で左辺を定義」と見るのではなくて、f∨g を前もって定義された重ね合わせとみるなら、空間内で考えたほうが直接的な理解ができる。
一般の境界付き有向グラフでは:
- 始境界点から到達不可能/通行不可能な頂点と辺は取り除いていい(ゴミ集め、ゴミ捨て)。
- 辺ラベルがid(恒等)である辺1本だけが出てる頂点、その辺1本だけが入る頂点があるとき、両端の2頂点を同一視して1頂点に集約する。
- 辺ラベルがidである2辺で双方向に結ばれた2頂点は1頂点に集約する。
- (他にあるかな?)
などのルールも適用できる。