ケリー双対
ジグザグ(あるいは三角、あるいは剛性)等式で定義される双対概念があるけど、これが一般的な双対と混同しがちで非常に困る。
以前、「ケリー単位/ケリー余単位」という言葉を使ったことがあるので、もういっそのこと「ケリー双対」と呼ぶことにしよう(勝手に)。
- ケリー双対系: (A, X, η, ε)、η:I→X×A, ε:A×X→I、ジグザグ等式を満たす。
- 右ケリー双対: Aに対するXのこと。XはAの右ケリー双対。
- 左ケリー双対: Xに対するAのこと。AはXの左ケリー双対。
- ケリー双対: 文脈により右または左のどちらか一方を単にケリー双対と呼ぶ。また、右と左が一致するときは単にケリー双対といってよい。
- ケリーペア: ケリー双対系を構成するAとX。随伴の記法を借りて、A -| X (Xが右、Aが左)と書いてもよいだろう。
- ケリー形式: εのこと。Iをスカラーと解釈できる線形圏のとき、εはケリーペア上の双線形形式だと思える。ηの存在は、εが非退化(非自明、つぶれてない)であることを意味する。
- ケリー単位: ηのこと。
- ケリー余単位: εのこと。ケリー形式。