このブログは、旧・はてなダイアリー「檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編」(http://d.hatena.ne.jp/m-hiyama-memo/)のデータを移行・保存したものであり、今後(2019年1月以降)更新の予定はありません。

今後の更新は、新しいブログ http://m-hiyama-memo.hatenablog.com/ で行います。

多少は進化したかもしれない

XML形式言語理論は、トレース付きデカルト圏でやればいいのだ、と今では確信している。一時期(2001年くらいかな?)半年くらいも、Tr(f)とTr(g)の結合Tr(f);Tr(g)の明示公式(具体的な計算方法)が見つからなくて悩んでいたが、次で解決されている。

構文的モジュールは、その定義射f:A+X→B+XのトレースTrX(f):A→Bとして書ける。モジュールのモノイド積(テンソル積)と結合は次で与えられる。

  • TrXA,B(f)+TrYC,D(g) ≒ TrX+YA+C,B+D[(A+σC,X+Y);(f+g);(B+σX,D+Y)]
  • (TrXA,B(f));(TrYB,C(g)) ≒ TrB+X+YA,C[(A+σB,X+Y);(f+g);(σB+X,C+Y)]

圏が、厳密モノイダルであり可換(対称性も厳密)なら;

  • (TrXA,B(f));(TrYB,C(g)) = TrB+X+YA,C[(A+B+X+Y);f+g;(C+B+X+Y)]

簡略に書けば TrX(f);TrY(g) = TrB+X+Y(f+g)。

ただし実際には、可換厳密モノイド圏というよりは、可換厳密部分モノイド圏で考えていた -- 直交性(無共分性)X⊥Yがあり、X⊥Yのときに限ってX+Yが定義できる。

必要なら、トレースの代わりにコンウェイ(Conway)不動点作用素=μ記法を使って公式を書き下すこともできる。

「XMLに戻ろう」も参照。