Conway代数とKleene代数
今日は本編お休みにしよう。もう、エネルギー使ったから。
Conway代数とKleene代数は、同じ指標(semiringの指標 + star)の上で定義される。Conway代数はベキ等を仮定しなくてもいいし、完全に等式的に定義される。一方、Kleene代数の公理からConway代数の公理がでるので、Kleene代数 → Conway代数 の関手を構成できる(おおよそ Kleene⊆Conway)。
Kleene代数の順序は等式的だが、そうはいっても順序だろうよ、アレは。それに、等式的に定義できず、Horn式になる。つまり、Conway代数は純代数的だが、Kleene代数は順序的なのだ。
ω条件を満たすISRはKleene代数だが、逆は成立しない。つまり、ωISR → Kleene代数 の関手は構成できるが、逆向きの関手は構成できない。ωISRは可算列だの極限だのと言うので解析的。
つまり、解析的な対象から順序的対象を作り出せる、順序的対象から代数的対象を作り出せる。が、逆向きの構成はうまくいかない。
トレース付き双デカルト圏は代数的な条件だから、これからConway不動点が出てくるのは当たり前だといえる。しかし、Kleene圏にはならない。圏になんらかのω条件を付けるのは、解析的な議論を許すことになる。となると、ω条件を持ったトレース付き双デカルト圏がKleene圏になるのも当たり前だな。まー、ものごとが自明にみえるのは、それはそれでいいとするか。
こう考えると、Kleene圏がConway圏であることは、「順序→代数」の意味でも当然だし、「双デカルト → デカルト」の意味でも当然になるな。オモシロイのだかツマラナイのだか、わかんなくなってきた。