非形式的な説明:証明と主張
以下の文章(引用ではない)内の「証明」「主張」は専門用語ではない。非形式的に使用している言葉。主張は assertion, declaration, claim, statement, judgement, thesis など。
証明とは、主張の正しさを保証するものである。その主張に至る過程も含めて、主張の根拠を提示しない限りは、正しい主張として受け入れることはできない。
主張の正しさの保証・根拠で重要なのはその過程であり、過程が正しくないなら、保証・根拠にはならない。もちろん、出発点となる主張の正しさも必要である。
肝は主張の定式化だろう。主張=命題 となりがちだし、それは当然だが、うまくない。
非形式的 | 絵図 | テキスト | テキストの形 |
---|---|---|---|
主張の要旨 | ストリング図のプロファイル | シーケント | Γ→Δ |
説明付きの主張 | ストリング図 | リッチシーケント | Γ-(F)→Δ |
主張が形成される過程 | ムービーフィルム | リーズニング図 | 横棒記法の図 |
前もって正しい主張 | 基本スパイダー | 名前付きシーケント | Γ-(f)→Δ |
過程は二重線横棒記法で書くことにする。過程を構成する素過程〈{基本 | アトミック | プリミティブ}過程〉は三種に分類される。
- put モノを置く
- combine モノ達を組む
- replace モノを別なモノで{置き}?換える(「変える」は使わない)
これらの素過程を実行するには、
- 事前に、置いてよいモノが決まっている。(組み込み基本スパイダー)
- 事前に、組み方(操作法)が決まっている。(ストリング図コンビネータ)
- 事前に、置き換えてよい代替物〈alternative | replacement〉が決まっている。(ストリング図同値関係の集まり)
言葉としては「組む」と「置き換える」の区別が微妙だが、実際は:
- 「組む」ときは、組むためのコンビネータが存在している。
- 「置き換える」ためには、同値関係が存在している。
コンビネータと同値関係の“関係”は:
- 同値関係は可逆コンビネータを生成する。
- コンビネータはプロファイルを変えてよいが、同値置き換えではプロファイルを変えない。
- プロファイルを変えない可逆コンビネータは同値関係と同じもの。あるいは、同値関係を生成する。
- 変形同値〈deformation equivalence〉で、まとめて扱うことが出来る。
過程〈プロセス〉の例:
何もない 何もない ===========[2を置く] ===========[3を置く] 2 3 ===========|============[一緒にする] 2 3 =======[足し算で組む] 2+3 =======[同じ値で置き換える] 5
繰り返し言うと:
- 置く、「置」
- 組む、「組」
- 換える、「換」 (換はswap, permutation, transposeの意味もあるが)
置いてよいモノ(組み込み基本スパイダー)と組み方(組み込み基本コンビネータ)のリスト〈一覧表〉は別エントリーにする。→証明と主張: 一覧表 - 檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編