圏論的宇宙とレルム格子
Σ(n∈N| Wn)×{r∈N} でインデックスされた圏の集まりを考える。インデックスセットである Σ(n∈N| Wn)×{r∈N} は格子と呼ぶ。
- Wnは、n-圏の弱さ〈weakness〉の集合→高次圏: 複雑さの2つの方向と半厳密性 - 檜山正幸のキマイラ飼育記
- rは階数の集合。集合論的階数ではなくて、U0, U1, ... と並ぶグロタンディーク宇宙の系列の番号。
- N∈U0 と仮定するので、空宇宙と有限宇宙(HF)は入れない。
この状況で、ρ∈Wn と r∈N に対応する圏を (ρ, r)-レルム〈(ρ, r)-realm〉と呼ぶ。次のように書くことにする。
- ρn-Cat#r
対象化原理は次のように書ける。
- ρn-Cat#r ∈0 τ(n+1)-Cat#(r+1)
さらに、kという整数値パラメータを付け加える。
- ρn-Cat#r↓k
ここで、k≦(n + 1)。一般に、n-圏Kに対して、K↓kは、Kに存在する射で、次元がkを超えるものを捨てたもので、(k + 1)-射は真偽値になる。この操作をk-切り落としと呼ぶ。ρn-Cat#r↓kは、ρn-Cat#rをk-切り落とししたものである。
Σ(n∈N| Wn)×{r∈N} が順序構造を直和した構造で、それにrとkの整数値パラメータを直積した格子空間の各点にレルムが付着する構造ができる。このレルム格子が、(今のところ)圏論的宇宙と言っていいだろう。