possible totality = 可能的全体
実体(entity)の意味論には、特定の名前(=ラベル)を持つ実体の可能的全体(=possible totality)と呼ばれる集合が必要。実体の実現値(=具体例=インスタンス)は、可能的全体の部分集合(または有限部分集合)となる。
可能的全体の要素は可能的個体(possible individual)であり、特定時点(occasion)における個体の実現値は実際の個体(actual individual)。
可能的全体を避けるために、実体の符号空間を想定して、可能的全体と符号空間を同一視する。そして、実体の実現値を符号空間の部分集合と同一視する。これがピグマリオン的態度。
態度 | Pro | Con |
---|---|---|
非ピグマリオン的 | 外部世界を考慮できる | 可能的全体の概念が必要 |
ピグマリオン的 | 可能的全体が不要、符号空間でよい | 外部世界を考慮できない |
ピグマリオン的態度では、符号空間(=コード空間=識別子空間=ID空間)のなかを、可変な質点系(=可変な有限集合=《リレーション》)が動き回る、という描像が可能となる。符号空間のなかの可変な有限集合は、統計などでも便利なモデルだろう。