このブログは、旧・はてなダイアリー「檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編」(http://d.hatena.ne.jp/m-hiyama-memo/)のデータを移行・保存したものであり、今後(2019年1月以降)更新の予定はありません。

今後の更新は、新しいブログ http://m-hiyama-memo.hatenablog.com/ で行います。

スペースファイターと銃座

ミレニアムファルコン号による空中レーザー戦 vs タイファイター - 檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編の続き。見るべき動画は:

ちょっとセリフが多いんだが、

デス・スターへの攻撃は↓。砲台からの砲撃もある。

実写なのに、これはヤベーぞ。


Xウィングやタイファイターのようなスペースファイター(宇宙戦闘機)を考える。ミレニアムファルコン号のように、銃座(turret テュレット)が付いているとする。↓はSFじゃなくて現実世界の銃座。スペースファイターだとレーザー銃になるお約束。

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ファイターのローカル座標系を、x軸がピッチ軸、y軸がロール軸、z軸がヨー軸にとる。x→y→zが右手系にする。これだと、ヨー角(ターン角)αが左回り(反時計周り)になる -- 0≦α<2π。ピッチ角は上方プラスにとって、-π/2≦β≦π/2、これは直感的な高度角と合わせた。ロール角は、x→zの順を正方向として 0≦γ<2π。

α、β、γをスペースファイターの姿勢(attitude)記述に使う。ヨー角(ターン角)αとピッチ角βは、銃身の方向記述にも使う。銃身にはローリングは関係ない。

ファイター姿勢と銃身方向を同時に記述するので、別な文字、例えばα, β, γ, θ, φを使って、3 + 2 = 5次元の多様体を考える。それとファイター位置x, y, zを加えると8次元多様体。ワールドをユークリッド空間とすると、ユークリッド空間上のファイバー次元5のバンドルを考えることになる。ファイバーにSO(3)×(SO(3)/SO(1))が作用する。底空間上の平行移動にE(3)(3次元の加法群)が働くから、E(3)×SO(3)×(SO(3)/SO(1))が働く空間かな。

宇宙空間で重力なしとすると、デフォルトで等速直線運動。ブースト(エンジン)のコントローラがあるとすると、それは速度の空間E(3)に働くので、加速度の空間T(E(3))の要素か。姿勢変更は、姿勢変更群であるSO(3)のリー代数に値を取るはず。

配位空間が8次元なので、接バンドルは16次元。接空間は、ファイター位置、ファイター姿勢、銃身方向のそれぞれの部分空間への直和分解を持つ。

宇宙空間を2次元にすると、底空間2次元、ファイバー2次元のトーラスバンドルになる。作用は、平行移動+回転+回転になる。作用する群はすべて可換なので事情は単純化する。

ファイター(パイロット)の操作と銃(射撃手 gunner ガナー)の操作は違う。パイロットは、位置+姿勢に働くアフィン群の接空間の要素=リー代数のベクトル=加速度 を指定することになる。一瞬一瞬において、指定したリー代数のベクトルが加速度として作用して現状の位置+姿勢を変更していく。

それに対して射撃手は、銃身の方向を直接支持する。銃身方向の空間=2次元球の要素が銃撃種のコントロール空間となる。

もっと正確に言うと、コントロール空間は、コントローラーが値を取る空間で、パイロットのコントロール空間は、レバーの前後(傾斜)角、レバーの左右(傾斜)角、ホイールの回転角になる。これらの角が、リー群の接空間の接空間=加速度空間にマップされ、最終的に位置+姿勢からなるファイター配位空間に作用する。

全加速度空間の位置成分がゼロのとき、全速度空間の位置成分が定数となり、等速直進状態となる。等速直線運動のときでも回転(ローリング、錐揉み状態)は起こり得る。位置成分(位置、位置の変化率=速度、位置の変化率の変化率=加速度)と姿勢成分(姿勢、姿勢の変化率=角速度、姿勢の変化率の変化率=角加速度)の空間のハッキリした記述が欲しい。