FHKのオモチャ
FKH構成(Fukuma-Hosono-Kawai)のオモチャを構成したい。平面内の凸(n + m)角形Pがあるとき、f:A[n]→A[m] を対応させたい(A[n]はテンソル積の意味でのn累乗)。次の条件を課す。
- fは、Aとμとδだけから決まる。
- fはPの三角形分割と双対方向付けに寄らない。
三角形分割を曲三角形(curved triangle)、円弧三角形(circular triangle)を許す。ただし、制限が強くて、
- 一辺だけが円弧である凹三角形。
- 一辺だけが円弧で一角が平角である凸三角形。
この制限のもとでは、円弧は平角四角形の対角線にしか出現しない。
凹三角形と平角三角形を許す三角形分割の全体をTri+(P)とする。通常の三角形分割の全体をTri(P)とすると、Tri(P)⊆Tri+(P)。
Tri+(P)の要素をK, L, Mなどで表し、細分関係 K≦L を入れる。そのとき、
- 共通細分定理:任意のK, Lに対して、K≦M, L≦M となるMが存在する。
- 通常分割化定理: 任意のKに対して、K≦M でMは通常分割であるMが存在する。
対角変形とバブル変形を基本変形(基本移動)とする。
- 対角変形:凸四角形の対角線を取り替えてよい。凹三角形と平角三角形を組合せた凸四角形でもよい。
- バブル変形:直線の辺(線分)を2つの平角三角形に置き換えてよい。
次の定理が成立する。
- 任意の通常三角形分割のあいだは、対角変形とバブル変形で移りあう。
- 対角変形とバブル変形で不変な量はwell-definedである。
主要定理は、
- FHK対応は、ベクトル空間AとA上の非単位的分離フロベニウス代数を定める。
- 任意の非単位的分離フロベニウス代数は、FHK対応を定める。
注意:
- 単位元、単位律は出てこない。
- 可換性は出てこない。