数量の感覚
長さ(道のり)、比、面積と体積などに関して、あまり感覚を持ってない人はいる。出来れば成人前に感覚を養ったほうがいいけど、大人になってからでも生活で意識すれば鍛えることは出来るだろう。
数量や空間に対する基本的な感覚の欠如は意外と(本人も周りも)気付かないみたいだ。アルゴリズム的な記号操作の能力とは別なようで、“計算”が出来る/出来ないとはいちおう独立。
いくつかの判定項目
広義の測度(物理量を含む)
- 適当な長さの直線の1.5倍の長さの直線をその場でテキトーに描けるか
- A4用紙の縦横比をその場でテキトーに言えるか(知識ではない!)
- 曲線の長さと直線の長さが比較できるか
- たちのよい(e.g コンパクト)図形に面積があると思えるか(公式を知りません、になりがち)
- 個数(基数)、面積、体積の加法性に理解があるか
- 食塩水や砂糖水の体積、質量を把握できるか(「溶けている」が難しい)
- 質量の保存や加法性を実感的に理解してるか
- 箱に詰められたナニカの個数と総質量(箱除く)を把握できるか
比・割合・密度
- 何割増し、何割引きが理解できるか
- a:b(比)とb:aが逆数(逆な倍操作)なのが理解できるか
- そもそもa:b(比)に具体例やイメージを持っているか
- 複利(指数関数)にイメージが持てるか(これは難しい)
- スター・スポーツ選手の年収がサラリーマンの生涯収入の何倍とかの意味が理解できるか
- 為替レートの 円/ドル と ドル/円 の意味がわかるか
- 円高になると、円/ドル の値は下がることを理解できるか
- 住人の家族構成比(例:単身5割、子など夫婦2割、子あり夫婦3割、1.5人/夫婦)から住人数を計算できるか
- ねずみ算やトイチの怖さが感取できるか
- 半減期の意味を納得してるか(これは難しい)
境界的 or 複合的な感覚
- 正方形の面積が辺の長さの二乗で変化することを理解してるか
- 同様に立方体の体積
- マンション(建物)の外形寸法と部屋の寸法から部屋数を概算できるか(もちろん、理想化)
- 一辺が5cmdの立方体積み木を並べて1メートルの立方体を作るのに必要な積み木の個数
- そのとき、木の立方体の重さ(下に資料あり)
- 単純化した(線形な)状況で、材料と製品の線形関係
ピアジェだったかな、個数の保存や加法性は言葉よりだいぶ後だと言っていたような。高校生で、個数の保存や加法性を理解してない子は知っている。サイコロやビー玉はいいのだけど、おこめ(米粒の集合)になると、car(A + B) = card(A) + card(B) とはならない、と言っていた。
資料
積み木:
- 328×278×62mm(木箱サイズ)
- 重量:2.04kg
- 入り数:30個
飽和: 塩化ナトリウム(NaCl)の20度Cでの溶解度は、35.89g/水100g、30度Cで36.09g/水100g。