アフィン空間も一般化距離空間、指数は引き算
ローヴェルの一般化距離空間では、一般化距離(≒コスト)を測るのに非負実数(∞含める)を使っている。豊饒圏の枠組みで考えれば、別な圏(ベナボウコスモス)でいいはずだ。
ベクトル空間Vを次のようにしてモノイド圏Cだと考える。
- |C| = V
- 対象=ベクトルに対するモノイド積はベクトルの和
- モノイド単位対象はゼロベクトル
- 射は恒等射だけ、つまり離散圏
Xが集合だとして、Vに値を取る一般化距離空間は、h:X×X→V で定義される。これが豊饒圏になる条件は:
- h(x, y) はVの対象である。
- γx,y,zは、h(x, y)h(y, z)→h(x, z) の射である。
- ιxは、I→h(x, x) の射である。
Vの構造に即して具体的に書けば:
- h(x, y) はVのベクトルである。
- h(x, y) + h(y, z) = h(x, z)
- h(x, x) = 0
これは、XからVのアフィン空間への写像があると考えてよい。あるいは、Xは一般化アフィン空間である。
V自体をアフィン空間とみなすために、h(x, y) = y - x とすると、
- h(xy, z) = h(y, h(x, z))
は、
- z - (x + y) = (z - x) - y
となる。これが指数の意味を与える。
指数の意味は:
などとなる。