またしても概念と用語:主にハイパーリンク関係
「Webに関する概念と用語」にいくつか書いたけど、もっとある。色々ある。
ハイパーリンクは難しい(http://d.hatena.ne.jp/m-hiyama/20100901/1283312114)と嘆いたことがあるけど、今まで、ほとんどマトモな定式化はなかったんじゃなかろうか。定式化に際して新しい概念が目白押しになるのも致し方ない。
ハイパーリンク、ハイパーメディアはまー普通の意味で使う。個別性/具体性を強調するときは、ハイパーメディア・オブジェクト、ハイパーメディア・データ、ハイパーメディア・インスタンスとか言うこともある。
- ハイラップ(HyLapp): ハイパーリンクアプリケーションの意味。ハイパースキーマが記述対象として、ハイパーバリデーションが検査対象とするのはハイラップ。ハイパースキーマのインスタンスがハイラップ。
- ハイパー型=ハイパーメディアクラス: ハイパーメディア・オブジェクトをインスタンスとするような型。具体的なハイパーメディア・オブジェクトの集合。ハイパー型でも、sets as types のポリシー。
- 総称ハイパー型: パラメータを取るハイパー型だが、型パラメータだけとは限らない。サービス面が重要なパラメータとなる。具体的に定義された具体的なサービス面を与えると、総称ハイパー型が具体化されてハイパー型(集合)となる。
- アクション: アクションaは、a:X→H というプロファイルを持つコマンド。ここで、Xは普通の型でHはハイパー型。Hがパラメータを持つときは総称アクションとなる。ほとんどの場合、アクションの定義には暗黙の総称パラメータが含まれる。
- ハイパープロファイル:アクションが持つ X→H の形をしたプロファイル。Hはハイパー型、または総称ハイパー型。
- アクション・エントリーポイント: 外部に公開されたエントリーポイント。通常は、URLと動詞/HTTPメソッドでエントリーポイントを識別する。エントリーポイントIDは他の命名方法もあるかもしれない。
- CAEPS(カエプス): Classified Action Entry Point Set。エントリーポイントの集合で、リソースクラスとリソースインスタンスによって、チャンクに直和分割されているもの。
- サービス面(service surface): CAEPSと同義語。外部からは一様な面で、“裏側”(サーバー側実装者の視点から)はクラスとリソースで分類されている感じ。
- ハイパースキーマ: ハイパープロファイルが指定されたアクションの集合。アクション仕様から構成された指標。ハイパースキーマに、具体的なサービス面とアプリケーション状態空間を与えると、具体的なハイラップを生成可能となる。
- ハイパーオートマトン: ハイラップのモデルとなるオートマトン。カエプス(サービス面)とアプリケーション状態空間と各種の遷移辺からなる。
- ハイパーバリデーション: 与えられた具体的なハイラップが、ハイパースキーマと照合して整合的か妥当かを調べること。